2009-08-13

クレーム対応としての「13日午前0時復旧」

東名高速の復旧作業に関わるみなさん、おつかれさまです。

あなた方の頑張りに、広い意味での同業他社として、敬意を表します。

それにしても、クレーム対応としての「13日午前0時復旧を目指す」発言には、私は舌を巻いています。

2ch等々では「そりゃ無理だろ」「いやできるってんだからできるだろ田舎者」「現場を知る人と、文句を言うだけの官僚の違いだ」などと賛否両論が出ていますが、しかし今になって思えば、最初から誰も「13日午前0時」までに復旧できるなんて思ってなくて、クレーム対策のためにブチ上げた発言だったんじゃないかと思うのです。

だって、あのタイミングで「当分復旧は無理です。本格復旧には1~2カ月は必要です。いやマヂで。」なんてことを言えば、マスゴミと民間の双方から「高けぇ通行料税金を取っておいて、どういうことだゴルァ!」という批判が集中しかねない。日本人一般人意識なんて、「突貫でできるなら、やればできるだろ。誠意を見せろ誠意を!」というものですから(←批判と皮肉含む)。

そこで、概算で無理な工期と分かっていても「いや、無理っす。」「やっぱ13日午前0時復旧目指します、昼夜突貫で。」と、少なくとも『誠意』を見せた。これで短期的には、マスゴミ一般人も納得する。

でも現実には無理な工期だから、そこを「いや、無理っす。」発言で含みを持たせたり、「天災だし、こんなに崩れてるし、現場も頑張ってるんだよ?」という報道映像で『誠意』を見せる。これで、中期的には数日の延期に耐えられる(←ただいま15日中に復旧見込み)。

長期的には、プロジェクトXよろしく、復旧までのまとめ映像で振り返ってもらって『誠意』を見せる。

しかしながら、プレス発表のやり方を間違えたり、あまりに工期が伸びると「見積りが甘い!これだから官僚は…」と批判されたり、もし台風・余震で二次災害が起きた場合には「突貫工事が正しかったのか?」などと批判される諸刃の剣

まとめ。「日本では、マジメな積算よりも『誠意』を見せることが重要。」

これほどまでに『誠意』と言ったのは羽賀研二ぐらいじゃないかと思うが、しかし『誠意』は重要なんだろう。

  • さっき羽賀研二レビューを書いた増田ですが、そういうこと(論理より情緒)だと思います。米国人より日本人は、また日本人でも一般人よりいわゆるDQNな方は、特にそういう志向があると...

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