2008-08-30

そういえば、5年前に保健の授業で「マイナスイオン」を調べた。テレビマイナスイオンと頻繁に使われていたし、何らかの効果はあるんだと思っていた。だけど、盲目的に信じるわけにはいかず、その根拠を探そうと思った。ブルーバックス化学教科書なんかを開いても、そんな説明はどこにもない。当時は論文を調べるなんて思いもつかなかったし、どうやって探せばいいかもわからなかった。そこで頼ったのが宣伝しているホームページだった。後から考えてみれば、マイナスイオンを宣伝しているホームページしか書かれてなかったんだから自作自演だと考えられる。でも、当時はそれを疑うことは出来なかった。目の前にある情報がすべてだったから。

噴水のように水が地面に落下したときにマイナスイオンが発生する。そんな感じだった気がする。その論理で行けば風呂には大量のマイナスイオンがあるはずだし、朝早く散歩に出かければ霧も出ているからマイナスイオンが大量にあるはずだと考えた。反対にプラスイオンが発生するのはテレビ冷蔵庫電子機器ならどこでも発生するという説明だった気がする。とりあえずそんなことを授業で発表し、「マイナスイオンを発生させる高価な機器を購入するよりも散歩に出かけた方が効果がある。」と結論付けた。

何バカなことを発表しようとしていたんだと思うかもしれないけど、当時は「マイナスイオン」に何か魅力を感じていた。調べられることは調べたつもりだし、図書室の先生にも文献を聞いてみた。近くの図書館にだって行って来た。だけどめぼしい情報はなかった。インターネット情報を鵜呑みにしてはいけないと聞いていたが、どこか有名そうな研究室でこんな結果が出ていますよ! とまで書かれていたら、当時高校生だった自分に疑えという方が難しい。

得られた情報からでしか真偽を確かめることは出来ない。今でこそマイナスイオン似非科学だと言われているけど当時の状況で適切な判断を下せる人はいたんだろうか。少なくともあのときの適切な行動は、マイナスイオンに興味を示さないことだと思う。そうすれば、不定期に後悔することもなかったのに。たまに思い出しては恥ずかしさがこみ上げてくる…。

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