2008-07-23

それはギャグで言っているのか?

http://d.hatena.ne.jp/takerunba/20080720/p2

http://d.hatena.ne.jp/gothedistance/20080722/1216664081

この辺の発言とブクマコメを額面どおりに受け止めたが、限定も留保も無しに「発言を額面どおりに受け止めること」を賞賛する態度というのは正直どうかと思う。「発言を額面どおりに受け止める」ことが有用な場合もあることは否定しないが、それを採用すればアナタ幸せに、なんて手軽なもんではないことは明らかだからだ。

端的に言えば「発言を額面どおりに受け止めること」というのは「冗談の通じない」状態のことだけれども、「冗談冗談と受け止めず、過剰反応する人々」はかなりうんざりするような存在だし、当然世間から肯定的に扱ってはもらえない。幸せになることも難しいだろう。――もちろん、「発言を額面どおりに受け止めること」を無条件に礼賛する人々が、そういう冗談冗談と受け止めず、過剰反応する態度に肯定的とは思わない。例えば、発端となったエントリを書いたタケルンバ氏自身、冗談を好んで使う。だが、冗談と非冗談の境界を分けるものは、全ての人に自明ではない。そこには既に「空気を読んだ」判断が求められる。(最近あった示唆的なニュースだが、このようなものがある>http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080719-00000051-san-soci

つまり、「発言を額面どおりに受け止めること」という態度は非常に恣意的に使われており、しかも、その恣意性というのは結局「空気を読んでいる」「社交辞令」と何ら変わりがないということだ。だから、この手の「額面どおりに受け止めている」人からのアドバイスというのは概してあまり役に立たない。結局何に対して「冗談だ」という認識を行い、何に対して「額面どおりに受け取る」と判断しているのかが分らない人が同じ事をやってみても、袋叩きにされて終わる。こうした恣意性に全く非自覚的なまま、「額面どおりに受け止めたら?」なんてアドバイスを平然とのたまう彼らの姿に深い憎しみ(*)を覚える。同じことが出来るなら苦労はない。問題は「額面どおりに受け止める」ということだけでは解決しないのだ。

(*)もちろん、自分が彼らに感じる憎悪は、全く理不尽な感情だとも思う。自分自身「持てる者」であることに非自覚的なアドバイスをしたことは何度もあるし、いちいちこのような指摘をするのもあまり建設的とは思わない…が、そう感じることは禁じられない。せめてそれを自分の心に留めることさえも『「相手にこう思われたらどうしよう」を捨てよう!』なんて安直な言葉で否定するのなら、そう言った側は、その結果出てくる憎悪を受け止める自覚も当然に所有していてくれよ、とは思う。

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