2008-04-03

新社会人に贈る気持ち

世間は入学・入社・転勤の時期。

自分の職場バイトに来ていた人の中からも、企業へと巣立っていった人たちがいる。

彼ら・彼女らは就職活動の前から居たので、

彼(女)らが「社会人化」していく過程を見ていて、いろいろ興味深く思っていた。

みんな優秀で性格も真っ直ぐな、素晴らしい人たちなので、

就職活動の成否については全く心配していなかったのだけど、

唯一気になるのは、やはり入ってからのこと。

一流と言われるような企業内定を貰って、中の人との交流が始まって、

最初に言われたと口々に言っていた言葉が今でもすごく気になっている。

みんな、「死ぬ気で働け」と言われるのだそうだ。

僕はこの言葉にすごく違和感がある。

これって特攻隊と同じじゃん、と思う。

「死ぬ気で働け」と上司や先輩が言うということは、

そういうシチュエーションがあるということを許容していて、

なおかつ、死ぬ気にならなければならないような働き方をするのが当然だと強要しているということだ。

それはマネジメント責任と義務を放棄していることに他ならない。

しかも、そのことを部下・後輩に偉そうに宣言しているのだ。

確かに仕事ではそうそう命までは取られないけど、

仕事で潰れて一度性格や人生が捻じ曲がったら、回復するのにどれだけのサポートが必要で、

彼ら・彼女らの人生にとってどれだけの機会損失があるかなんて誰も気にしていないのだ。

「死ぬ気で働け」と言うのは簡単だ。

だけど、それに従った人間のケツを持てる企業人間がどれだけいるというのか。

自分の美意識から言うと、

こういうセリフを言うことを恥と思わない人間はどうかしていると思うのだけど、

この話をしても「そんなの普通じゃん」とあまり周囲には同意してもらえないのが、

自分にはとても不思議であったりもする。

要は何も変わっていない、ということなのだろうか。

まぁ少なくとも自分は何があろうとこういうことを平気で言える人間にはならないでおこうと思う。

それに、みんな優秀なので、そんなことはとっくに見透かして、この先もスイスイ人生を泳いでいってくれると思うし。

とりあえず、卒業生のみんなに幸あれ。

そして、世の中の新社会人のみんなにも幸せを。

一緒に、楽しい社会を作りましょう。

  • 俺も部下に「死ぬ気で働け」なんて間違っても言えないなぁ。 「最近の若いのは苦労が足りない」という奴もいるのだが ・ちゃんとした職場で厳しく教育され育てられる のと ・教育を...

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