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2009-04-07

http://anond.hatelabo.jp/20090406145804

 どこの“「ファンタジー世界”の話をしてるんだろうか。

 そんな地味な「ファンタジー世界、見たことないぞ?

 

 中世ファンタジーと言えばまあ「指輪物語」が源流だと言われることが多いし、トールキン作品世界を異常なくらい作り込んだ人だった。

(まあエルフ語を作り込んでた、という方が正確だけど)

 

 しかし、その「中つ国」でも、ホビット庄に限定すればまあまあ元増田の言うような感じだが、謎の「ミスリル」精錬技術はさておいても、モリアの坑道とかミナス・ティリスとか、現代工学でも建設不能だろ、みたいな巨大建築ごろごろ出てくる。

 「ドワーフだから」という言い訳もあるけど、別にドワーフ建設クレーン持ってるわけじゃないしな。

 

 終盤に至っては、ホビット庄にも謎の機械工場建設されるわけで……どう考えても中世じゃないわな。

魔法だから、って言い訳さえ通用しない)

 

 ゲド戦記にしたってエルリックサーガにしたって事情は似たようなもので……っていうか。

 

現実中世を学ぶべき」という声は、中世ファンタジー華やかなりしころにもたくさんあった。

 中世ヨーロッパに関する中高生向けの資料本もたくさん出た。

 

 ただ、そこには「嘘は自覚的につくべきだ」という認識が前提としてあって、地味で退屈で陰鬱な「リアルな」中世舞台にすべきだ、と考えてた人はいないんじゃないだろうか。

 

 料理香辛料が盛んに使われたのは肉の腐臭を消すためで、香水が使われたのは体臭を消すため、なんて話、リアルに使いたい人はいないだろ。

(かといって、香辛料香水もない中世風「ファンタジー世界、ってのも味気ないわな)

 

「自覚的な嘘」の中には、理由付けを考えて書かれた設定もある(アースシーでは魔法使いが風を操ってくれるので外洋航路が発達している、みたいな)けど、たぶん全然考えられてないもの(あんな孤島ばかりで文明の発達を支えられるのかよ?飲料水とか金属資源とか木材とか……)も相当ある。

 

 確かに最近の「中世ファンタジー」は、昔以上に世界観整合性を気にしなくなってるかも知れない。

(「中世ファンタジー世界」が、一つの「お約束」として成立してしまったのが原因だろうと思う)

 

 でも、どっちみちそれは「ファンタジー」なのであって、つきつめて考えたら整合性の取れてる作品世界なんかない。

 

 結局は楽しいお話を描く良い舞台であればいいんだから、「昔は良かった」みたいなこと言っても始まらないんじゃないかな?

 

 ……まあ、あまりにも破綻してて物語的にもどうよ、っていうのは問題だけど、派手な服着てるくらいは勘弁してやろうや。

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