2016-08-13

深夜三時の生霊

相手の声が真っ先に聞こえてくる。

何でそんな事言うの、と自分の声が聞こえる。

相手は笑いながらこちらを覗き込む。

その時の虚ろな目と、口元から覗く白い歯がとても怖い。

そして口角を上げたまま

「お前が悪いんだろ、お前がおかしいんだよ」

と責め立てる。

気が狂いそうになる。

首を絞められたように呼吸が苦しい。

すべて夢であればよかったのに、と何度思おうと現実に変わりない。

数年経ってもなおこうして就寝前に毎晩フラッシュバックされる。

忘れたいと思っていても一番忘れたくないのは自分自身かもしれない。

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