サルがカニたちに退治され、一年が経ち今年もまた柿の木が実をつけた。
カニ達は柿の実を取ろうとしたが、木に登れるサルが居ないと柿の実を取れないことにようやく気がついた。
カニ達はサルを殺してしまったことを後悔し、サルの遺族に謝りに行った。謝った上で、柿の実を取って欲しいとお願いをした。
それを聞いたサルの遺族は、分かったとだけ言いカニ達と共に柿の木へ向かった。そうして柿の木に登ると、地上のカニ達を攻撃し始めた。厚かましいカニ達に激怒していたのだ。カニ達もカニ達で反撃し始める。
そして柿の木は、今年も始まった争いにウンザリしていた。柿の木は考えた。どうやったら争いはなくなるのかと。
考えた結果、柿の木は渋柿をつけることにした。
そうして甘い柿の実は無くなり、カニ達もサルの遺族も、みんなが後悔したのだ。
おしまい。
そして、人間が渋柿を集めて、干し柿にして食べるようになるのですね。 良い話だ―