叔母ははたちを知らず、熱に浮かされ亡くなった。
親族いわく、彼女は私によく似ていたという。
父は年中行事に敏感に反応し、私にあれこれ装わせては写真を撮る。
そして、必ず名前を呼び間違える。
もう何十年も前に亡くなった、叔母の名前を呼び間違える。
父は私ではなく、私を憑代に妹の亡霊を見ているのだ。
彼女はたいそう色が白かったという。
だから私は決して日焼け止めを塗らない。
私は、私として認識されたい。
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