ふと、彼について想うことを書き認めたくなってこうしてキーを叩いている。
春にリリースされた「CHRONICLE」はとても良いアルバムで、年末になっても日常的にアルバムの曲を聴いていて、次のアルバムでの変化をわたしは楽しみにしていた。
そんな矢先の出来事だった。
家でひとり泣いた。
私は志村正彦と面識などもちろんない。
フジファブリックの音楽は彼らがメジャーデビューしたころから聴いているけど、ライヴには一度も行ったことがない。
そんな私ではあるが、志村の死に泣いた。
フジファブは初期に春夏秋冬をテーマにした曲をリリースしている。
あんなもんを残されたらそれぞれの季節がくる度に嫌でも思い出す。
桜が咲けば「桜の季節を」、灼熱に揺らめく街角では「陽炎」を、金木犀の香りを鼻にすれば「赤黄色の金木犀」を、澄んだ冬の夜空には「銀河」を。