2010-11-11

愚痴

両親が離婚を考えているそうだ。というのを母の口から聞いたのは1ヶ月近く前だ。そのことを友人に話したら「もういい歳なんだから、平気でしょ」という感じの返しをされたけど、そういうものでもないらしく正直まだモヤモヤが残っている。

話はそもそも10年ほど前に遡る。父方の俺の祖母がなくなった際、父は都内に土地相続し、とある業者に貸していた。父親は自営業を営んでいたが、そのころからお得意さんはどんどん減っていっていたらしい。新しいことを始めるのが嫌いな父は特に手を打つこともなく、終に会社はたたまざるを得なくなった。

土地を貸していたその業者がほとんど夜逃げの形ででていったのは2年ほど前のことだ。父親は所得を失った。ようやく重い腰を上げた父はパートとして働き出したが、協調性のそれほどない父はやがて週1回、週末に働くくらいしかシフトを入れなくなった。それでも畳んだ会社の跡地は売り払わず「あそこには思い出が詰まっている」などと言っていた。俺の学費が出なくなりそうになって母親が泣きついてやっと手放す気になったようだった。「かじりがいのない脛でごめんね」という母のことばを聞いた俺も泣いた。

現在俺は修士課程に進学し、実家とは独立した家計を保っている。学費は実質上、親戚から借りている。生活費奨学金やらなにやらでなんとかしている。

そんなところで、母から離婚の話を打ち明けられたのである。父は土地を売ってそのお金で口に糊することくらいできるだろうと言うが、母には不安らしい。確かに病気をしたらどうするつもりだろうか。要は、何も考えていないのだ。運動はしない、タバコは吸う、家事はできない、色々と心配な人なのだ。それから一度タバコをやめるように説得しようとしたことがあったが、隠れて吸うようになったっだけだった。そういう父の卑屈さみたいなものもあまり好きではない。自分中学生のころも、父の精神怠惰を口汚く罵ったことがあった。父は何も言い返してこなかったが、母には殴られた。

母は賢くて人当たりもよく、両親は不釣合いだと高校生のころからなんとなく感じていた。それでも今回の母の告白は衝撃だった。「(祖母が亡くなり、父が働かなくなってからの)この10年間、深い井戸の底にいるようだった」と彼女は言った。俺も色々と負担をかけただろう。申し訳なくて泣きたくなる。女々しくて情けないが。申し訳なるくらいなら金を渡して安心させてやるくらいの頼もしさを見せたいものだ。

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そう、現実的な問題があるのだ。金の問題だ。自分には妹がいる。妹が無事に就職してくれれば一安心なのだが、このご時世なので心配ではある。それから女の子にとって両親が離婚しているというのは何かと障害になるのではないかと思うと、それも心配だ。さらに父が病気をしたとき、自分の稼ぎで何とかできるのかそれも不安だ。父は動けるうちに少しでも蓄えておいてほしいと思うのだが。とかくお金がないと心配事ばかりで、数年前にあった野心なんか正直なところ二の次になってしまう。あほらし。

みんなお金の心配なしに生活できればいいのにね。まあ、頑張るさ。

  • 母が父の精神的怠惰を一方的に罵るだけで、不毛な結果になって一旦終了ってのが 今の時代一番救われないな。 増田が母の立場だったらネットで不特定多数に相談する可能性も無きにし...

    • 母が父の精神的怠惰を一方的に罵るだけで 自分が中学生のころも、父の精神的怠惰を口汚く罵ったことがあった。 の自分=元増田なんだが、読解力大丈夫か?

  • 私も、同じような状況に遭遇したことがある。 いろいろわけありで詳しいことはあんまり書けないけれど、とにかく「自分でなんでもかんでも背負わなければ」なんて思わないほうがい...

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