2010-09-30

おまいらが無い内定なたった2つの理由

やっと終電に余裕を残して帰れるようになってきた。

業界の中ではまあまあ中堅どころで、面接官をしている。5月で集まりきらずに、こんな時期までやっていた。

優秀な人はこういう状況でも内定辞退をしてくる。(まあ、上にいけるならそれにこしたことはないだろう)

しかし最後まで基準を下げずに募集を続けたので、来年から頑張ってくれそうな人ばかり集まった。

素直に喜ばしい。しかし、そうでない人も大量にやってきた。

もうびっくりするレベルの人たち。

ああ、こりゃ「無い内定」にはなるわなーと思った。

最初は、愚痴も交えて「こうすればまだ間に合う秋内定への5つのポイント」とかまとめようとしたけど、

どう考えてもまず前提である「なぜ無い内定なのか」をきちんと示さないとどうせ話を聞かないな、と思った

(○○とは言うが、そうじゃないヤツも内定をとれてる/××という理由で内定でてた、などが無意味という説明)

ので、ざくざく解説していく。

まず大前提として、今無い内定人間は、駄目だ。

リクルートワークス研究所が毎年出してる報告書を見なくても、中小以上はそこそこ堅調、中小未満もまあまあとっている状況だ。

1996年2000年阿鼻叫喚の時代とは全く違う。

求人がないのではない、就職できていないだけなのだ。

その事実をまずは(納得できなくても)頭に入れた上で話を進めよう。

とはいうものの、まずは隠れ無い内定と、除外無い内定と、真の無い内定との3つの分類から入る。

まず、「隠れ無い内定」だ。

これは「内定はあるが、ブラック、もしくは希望しない職種・業界」という人だ。

彼ら彼女らは同情されて良い。この不況が悪い。その魂のために祈っても良い。

恐らくは3年以内離職者予備軍であり、羨んだり妬んだりは本人にとっては負担にすらなる。

次に、「除外無い内定」だ。

これは「内定を得る実力はあるが、敢えてしない……ということになっている」という人だ。

彼ら彼女らの未来に幸あれ。まあ本当に起業家として成功する可能性もあるし、お金不安のない人も世の中にはいる。

忘れてならないのは、身一つでリスクを一心に引き受けている少数派と言うことだ。

最後が、「真の無い内定」だ。

これは「内定を得ようと努力しているが、未だ一つの内定も無い」という人だ。

もちろん運が悪いだけの人もいるだろう、しかし大多数はそうではない。

そう、おまいらのことだ。なぜ無い内定かという指摘は、この「真の無い内定」を対象にする。

1つめが、「受ける数が少なすぎる」だ。

10社以下のヤツはやる気以前の問題で、30社程度なら運の問題で、50社ではじめて就職活動していると言える。

そこまで行って一社もなければ、それは運ではなくどこかに問題があるからだ。

2つめが、「相手のルールに合わせる気がない」だ。

指定した時間に行かない、指定した書式を守らない、履歴書に修正液を用いる、写真の裏に名前を書いてから貼らない、洗濯したYシャツを着ない、電話に出ない、質問に答えない、時間を守らない。

それぞれ本当に些細なことだ。それが出来ない。

はっきり言おう、どうせおまいらは十把一絡げだ。一山幾らだ。

有名私立を出ようが国立工学部だろうがFランだろうが、この時点で無い内定な時点で、駄目なんだ。

結果がはっきりと示している。努力しているなら方向性が違う。

余り言いたくはないが、日本大学で「実力を身につける」だとか「専門性がつく」だとか「他にないウリができる」なんてのはごくごく少数だ。

大多数の大学生は、漫然と講義を受け、バイトに精を出し、サークル活動に現を抜かし、恋愛沙汰だの飲み会だので忙しい。

(おまいらなら、2chネトゲニコニコゲームに年に2回のお祭りだろう)

本来であれば学士様だとかマスターだとかに「アルバイトで人とふれあって」とか話して欲しくないのだ。

大学には勉学をしに行け。

しかし現実はそうではない。それは認めよう。良くわかってる。

だからこそ学歴(というか、どの大学に入学する能力があったのか)を重視するのだ。

つまり企業が欲しいのは、素直な学生だ。

いや、せっかくだからはっきり言おう。

自分を持っておらず人の言うことを聞き、他人とは違う人生を歩むのを嫌がり、難しい大学に入る能力がある、そんな人を欲している。

だからもう履歴書を手書きで書かないとか問題外なわけだ。

どうせノビしろとか将来性とかそんなもんは殆ど無いんだ。(いや、言い過ぎた。あるけどそれは人並みって事だ)

熱意とか従順さとか、「あ、こいつなら一緒に働いても良さそう」と思わせて欲しいのだ。

仕事なんぞ最初は出来なくて当然だ。ちゃんと会社色に染まってくれないと困るのだ。

たとえば志望動機をきちんと考えてこない。

もちろん、聞く方だってそれが建前だってのは判ってる。

でも、本音と建て前は違うとは言っても、それは建前をちゃんとしてからの話だ。

社長名前を調べてこいとは言わない。せめてどんな業界で何をしているのか位は見てきてくれ。

そして、ここまでやって丁寧に熱意を見せて求職して初めてやっと、その企業面接官はおまいらを見てくれる。

その後はまあ確率の問題だ。

1%しかないと思うのなら、50社も受ければ一カ所ぐらいは内定が出るだろう。

相手のルールに従い、50社以上は受けろ。エントリーとかじゃなくて、筆記・1次面接で50社だ。

それが最も単純で強力な、無い内定から脱出する方法だ。

健闘を祈る。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん