こういうのって、サービス残業ならぬ、サービス備品とでも称すればいいのかな。
<ソフトバンクの携帯電話を仕事に使うことはやめましょう。仕事用として携帯のメーリングリストにソフトバンクを登録している人は、すぐに別会社に変えてください>
こんな内容のメールが共同通信の社内で一斉送信されたのは、7月末に起きた埼玉県防災ヘリ墜落事故の後だった。送り主は本社のデスク。送り先は、関東・甲信越の各支局の現場記者たちである。
「メールの内容を端的に言うと、ソフトバンクの携帯は全然使えないので、電波がよく届くauか、せめてドコモに変えろ、という要請です」(共同関係者)
このメール、災害事故の取材にあたった甲府支局の記者二人が、そろってソフトバンク携帯を所持していたために本社と一切連絡が取れなくなったことを問題視したもの。この時、auは繋がったというから、余計に頭にきたのだろう。
共同通信は、記者との連絡手段を"記者の私物の"携帯電話に頼っているらしい。業務時間外に私用の携帯電話にかかってくることはあるにしても、取材まっただなかの記者に対して、私用の携帯電話で連絡をとろうだなんて、気がふれているとしか思えない。社用の携帯電話を持たせるものじゃないのか。社用の携帯電話があるにもかかわらず、それを携帯しない不遜な記者が二人いるってことなのか?
私用の携帯電話を業務に常用しているとなれば、私用のデータと業務用のデータが混在しているわけで、業務上得た情報が流出した場合には、漏洩者や漏洩先の特定がむずかしくなる。
情報で商売してる会社が自分のところの情報管理にここまで無頓着でいるとは、あまりに異常な事態に思える。それとも、共同通信みたいな企業がそんな間抜けな設計な訳ないのだろうか。
また、これに関する経費の扱いは一体どうなっているのだろうか。ある程度一定額の手当として通話料金を会社が負担しているのだろうか。それとも、共同通信みたいな企業がそんな間抜けな経費処理な訳なかろうから、通話明細を入手して基本料部分まで案分して、ちゃんと計算されてるのだろう。角度とか。