2010-07-01

この国に希望はない。

妻が子どもに興味を持ち出している。結婚二年目。

子育て関連のエッセイ本とかニヤニヤしながら読んでる。

僕の服の袖をくいくい引っ張って、子連れを指差すことが何度か。

付き合っている時からいつかはとは思っていたけど、そろそろなのだろうか。

僕も彼女との子どもが欲しい。じゃあ、作ればいいじゃないか。それがそう簡単な話しにはならない。

今は共働きだからそれなりに余裕ある生活(といっても海外旅行とかはできない)ができているけど、

妻が仕事をやめ、収入が減って生活費が増えるとなると、途端にもう無理だ。

きちんと計算はしていないけど、病院代や服代、新しい家具やその他諸々。

周りの助けを借りたってどうにもできない額になる。いや、できないことはない。

でも、育てるなら私立のきちんとした学校に行かせたいし、塾だって考えている。

視野を広げるために最大限の情操教育をしてあげたい。

そうしなきゃ、強い大学には入れないし、強い企業にも入れない。

結果的に子どもが不幸になってしまう。それは嫌だ。

高校無償化への批判があると知ったときに心底ぞっとした。

お金がない子ども学校に行けないとどうなるか。

学校に行けずにきちんとした学力をつけられないとどうなるか。

その子ども犯罪に手を染めるかもしれない。

そうすると犯罪率が上昇し、社会不安定になる。

その子どもが更なる不幸な子どもを量産し、不安が広がっていく。

不安が広がっていくと我が子は私立に入れようと階層化が進んでいく。

階層化が進むと教育にかかる費用もぐんぐん上がっていく。

まともな人間はその額に躊躇し、子どもが産めなくなる。

少子化がどんどん進み、不幸な子どもたちだらけになる。

不幸な子どもたちだらけになると、将来の科学産業を支える人間がいなくなる。

そして優秀な人材はいなくなり国は滅びる。

みんなDQNや不良は一人でも少なくなって欲しいと思うはずだ。

その唯一のチャンスが学校教育なのに、想像力のない言葉によって機会が失われていく。

結婚して子どもを作って家族になる。それって当たり前のことだ。

当たり前のことをするのに、何でまず初めにこんなことについて考えなきゃいけないんだろう?

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