増田果菜(ますだ はてな 年齢26)は一流企業に入社したOLである。
彼女はけして一流大学を卒業したわけではないが、田舎から有名女子大学に通うため上京して、運良く一流企業から内定をもらえた。
彼女は新入社員研修のあまりの理不尽さになんども家で泣いていたが、「ブラック企業はもっと辛かったはず」と自分に鞭打ち、毎日を過ごしていた。
入社も5年目に入り、同期の何人かは既に転職した人もいる中、自分は転職するような人材じゃないだろうと決め込んでいた。
そんなある日のこと。
いつものように化粧のノリも良く機嫌が良かった果菜は、職場に入るや笑顔いっぱいで挨拶をした。
しかし、職場の様子がおかしい。
いつも微笑んでいる窓際のおじさん(名前覚えられていない)が、部長に土下座をしていることは、ひと目で分かったが。
「お願いします!お願いします!どうか、解雇だけは勘弁してください!」
額を床につけ、禿げた頭を部長に向け、そう叫ぶおじさん。
「どうか、どうか、家族に何といえばいいかも分からない。息子が子供を産むまでは、どうか置かせてください!」
そういえばおじさんは、息子ができちゃった結婚をして妻が妊娠している、と飲み会で話していた。
「気持ちはわかりますが、うちも不況の余波を受けていますし、希望退職だけじゃ整理がつかないんですよ」
と、部長は表情こそ悲しそうだが、淡々と物を言う。部長はおじさんより一回りも年下だ。
そういうやりとりがいくらか続いて、最終的に部長が「すみません」と言うと、部屋を出て行く素振りを見せた。
「……殺人だ」
おじさんは低い声で言った。
「これは、そうだ、間接的な殺人じゃないか。そうだろう」
もうおじさんは土下座していなかった。
「何を言っているんですか」
部長は困ったように周りを見回すが、もちろん答えは得られない。
「いいか。俺が首になったらもう職には就けないだろう。貯金だけで食っていけると、孫にお年玉をあげることができると、思っているのか。できるわけないだろう。そうだ。お前は、俺が病気になって金がなくても俺のせいじゃないとか言うんだろうな。これで俺が病気で死んだら、責任は会社にある。会社は俺を間接的に殺したことになる。違うか」
「わかりました、処遇についてはもう一度考査しましょう」
とだけ言い残し、部屋を出た。
結局、おじさんはクビにならなかった。定年を迎えるまでに、2000万円以上を手に入れた格好だ。
はいはいワロスワロス
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