ずっと、音楽はカッコつけのやるものだと思ってた。
「こんなスタイリッシュな音楽聴いてる俺、カッコイイだろ」というファッション感覚のアピールだったり、
ギター弾く姿を見せ付けてあわよくば女にモテようとか考えてる、
嫌味でスカした連中だけが嗜むものだと思ってた。
間違ってた。
私は音楽に目覚めた。
音楽が耳から流れ込み、体中を巡り、内臓を震わせ、毛細血管を拡張させ、
体温は上がり、肌は上気し、筋肉が疼き、たまらなく嬉しく、気持ちよく、
いつまでもこのまま外側からも内側からも音楽に充たされていたいような、
とにかく、ひたすらに、胸がいっぱいになる感覚。
知人に音楽の話を振りまくった。
どんなの聴いてますか!いいのありますか!教えて!教えて!
どうして今までこんなすばらしいものが理解できなかったんだろう。
興味はどこまでも広がっていった。
無知で無感動だった長い時間を埋めたくて、ひたすら夢中だった。
私は20歳。周りも同年代が多い。
音楽の話を振ってみて初めて、周りにバンドの経験者が意外と多かったことを知った。
しかし今となってはその熱も落ち着き、音楽で食っていくのは無理があるだろう、
そろそろ現実を見ないとな、結婚だってしたいし、定職につくのは必須だな…と、
見事に大人になっていた。
私が何も知らないうちに燃え上がり、そしてさっさと大人になってしまっていた同年代たちの中で、
私の情熱だけが痛々しく空回っている。
落ち着いて将来のための準備をすべき時なのに、
目覚めたばかりの感覚が身体の中を、出口を求めて暴れている。
苦しい。何故今なんだろう。
良いじゃない。志は高いのは良いけれど、たとえ貴方がプロに成れなくても一生エキサイト出来る趣味を持つことができたのだから。 あと、熱が冷めてる連中は所詮格好付けで音楽をや...
http://anond.hatelabo.jp/20100504024632