2010-05-04

音楽の目覚め

ずっと、音楽はカッコつけのやるものだと思ってた。

 

「こんなスタイリッシュ音楽聴いてる俺、カッコイイだろ」というファッション感覚のアピールだったり、

ギター弾く姿を見せ付けてあわよくば女にモテようとか考えてる、

嫌味でスカした連中だけが嗜むものだと思ってた。

 

間違ってた。

私は音楽に目覚めた。

身体が音楽を求める感覚を知った。

音楽が耳から流れ込み、体中を巡り、内臓を震わせ、毛細血管を拡張させ、

体温は上がり、肌は上気し、筋肉が疼き、たまらなく嬉しく、気持ちよく、

いつまでもこのまま外側からも内側からも音楽に充たされていたいような、

とにかく、ひたすらに、胸がいっぱいになる感覚

 

知人に音楽の話を振りまくった。

どんなの聴いてますか!いいのありますか!教えて!教えて!

YouTubeでめちゃくちゃに音楽を漁った。

どうして今までこんなすばらしいものが理解できなかったんだろう。

興味はどこまでも広がっていった。

無知で無感動だった長い時間を埋めたくて、ひたすら夢中だった。

 

私は20歳。周りも同年代が多い。

音楽の話を振ってみて初めて、周りにバンド経験者が意外と多かったことを知った。

彼らは中学音楽に目覚め、高校まで音楽活動に熱中し、

しかし今となってはその熱も落ち着き、音楽で食っていくのは無理があるだろう、

そろそろ現実を見ないとな、結婚だってしたいし、定職につくのは必須だな…と、

見事に大人になっていた。

 

私が何も知らないうちに燃え上がり、そしてさっさと大人になってしまっていた同年代たちの中で、

私の情熱だけが痛々しく空回っている。

落ち着いて将来のための準備をすべき時なのに、

目覚めたばかりの感覚が身体の中を、出口を求めて暴れている。

 

苦しい。何故今なんだろう。

私はきっとGWの間に必ず楽器屋へ行く。

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