つーか「産んだ限りは子供の人生と人権を第一に、できるかぎりの環境と愛情を与えてやるのが子育てである」なんて概念が出来たのがごくごくごく最近じゃん。
それも、女のほとんどが専業主婦で働かなくても生きていけたほどに経済が成長していたゆとりある時代の。
「昔」は確かに育児なんか大した仕事ではなかった。虐待もネグレクトも人身売買も事故を装った殺人も許されていたんだもの。
ガキが生産に役立たない障害児なら「山に行ったきり帰って来ない」で済んだ。家が経済的に厳しきゃ養子や奉公に出し女郎屋に売り、子供の稼ぎを搾取するのも当たり前だった。赤子につきっきりで世話をするなんて貧しい農家には不可能で、赤子はカゴや大黒柱にぐるぐるに縛り付けて放置されていた。
ましてゴムもないピルもない、やればできちゃう娯楽のほかにない時代。ガキは犬のようにボコボコ産まれてくる。一人一人に手厚くケアをしている暇などない。
今そんな事やったらどうなる? 虐待ですよ。
子供の為に親(特に母親)が職も趣味も時間もあらゆるものを最低20年放棄して子供に滅私奉公しないとたちまち虐待DQN親と呼ばれます。何しろ昼間のたった8時間かそこら仕事の間に預けているだけで、飯は朝晩作って与え、夜は風呂に入れて寝かしつけ、服を洗濯し家を掃除し食物を与えているのに「育児をやりたくないからサボっているのだ」などと言われるような世の中です。
(無論、だからって子供への虐待が許されるはずはない。子供はゆとりある環境で幸福に育つのが望ましい)
かといって専業主婦で育児に専念していれば、目に見える労働報酬が何もないので遊んでいるだけの暇な寄生虫と呼ばれます。働いていても育休や時短、急な早退を取らざるをえない事で会社や社員から白い目で見られます。産まなくてもそれを悪く言われるので、まあいずれにしても女は誰かしらから悪く言われます。どうせ悪く言われるんなら子供産まないのが一番楽じゃね? という結論を多くの女性が出します。
これもちょうど産科医に似ている。「安全なお産」などどこにもあるはずがないのに、医者は常に100%母子共に安全に終わるお産、五体満足の健康な子が産まれる完全なお産が求められるのに似ている。安全なお産などないからと医者が手抜きを許される事はあってはならないが、安全なお産を提供できなければ即座に人殺しの烙印を押され訴訟を起こされる。そのくせ原因には医師個人の医療ミスだけではなく、多分に妊婦の体調や施設の満床といった、医師にはどうにもならない運の要素が絡む。
自分は育児をしたくないので子供を産まない。そもそも一生懸命育てたところでDQNや犯罪者、あるいは逆にその被害者になるかもと思えば子供が欲しいという感情すら起きない。
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実際問題、女性が自分で育児しようと思えば、当然会社なんかつとめていられない。会社だって小規模なところじゃ育児休暇なんか出してやりたくても無理だし。それ以前に、その女性...
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