事業仕分けのスパコンの話をクソミソソフトウェア開発現場から思う:
たまに見積もりを出すとき、SIの会社から、こういう話をされる。
「あー、この案件、国の案件だからさー、見積もりはもっともっと、積んでもいいよ。高ければ高いほどいいし。おれらは、それにXX%乗せるだけだから、高いほうがいいんだよ。」
「と、いいますと?」
「ぶっちゃけ、もう一桁、上でもいいよ。」
「ああ、いいよいいよ。」
1人月200万の幽霊エンジニア部隊が書かれた見積もりをぼくが書き、下請けSIerがそれに何割か上乗せした金額を上になげ、さらに何割か上乗せした金額を大手SI子会社の中受けSIerが見積もりを書き、さらに元受の大手SIerが何割か乗せて、国に出す。つまり、最初のぼくの見積もりから累積的に上乗せするので、ぼくの価格が高ければ高いほど、みんなが潤うのだ。仮に30%づつのせたら、すでに倍くらいにはなってることになる。場合によっては、もっと乗せる人もいる。
国がカネを出す案件ならば高い見積もりを出せば出すほどいい。IT業界の常識だ。彼らはわかってないから値段の理由なんていくらでも言いくるめられる。そんな空気がある。
スパコンもそうだと思う。公式サイトによると、富士通製SPARC64TM Ⅷfx、8コア、128ギガFLOPSを使うらしい。
http://www.nsc.riken.jp/pamphlet2009/p5.html
これの前のSPARC M4000/M5000のCPUで2.5GHz*2のCPU「だけ」で一個400万。(ただし、Sun Microsystems製)
実際に搭載されるCPUは、これよりも性能が高く、これよりもっともっと高いんだと思う。もちろんスパコンなので、これを何百個も、何千個も使うんだろうけど、別にこんな価格性能比の悪いCPUを使う必要があるのか分からない。世界のスパコンの多くは価格性能比がいいインテルやAMDなのに、なぜか富士通のSPARCなのは、謎だ。
http://japan.cnet.com/blog/kichi/2009/11/21/entry_27035470/
けど、高ければ高いほどいいのだ。
廃止とか、凍結じゃなくて、適正価格かどうか調べる人の方が大事だと思う。
以下、Wikipediaより、
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B1%8E%E7%94%A8%E4%BA%AC%E9%80%9F%E8%A8%88%E7%AE%97%E6%A9%9F
他の世界トップランクのスパコン建設費用とは桁違いの巨額の約1150億円(TOP500で現在世界2位のRoadrunnerでも118億円程度)の予算が投じられてスパコン世界ランク1位を目指す予定[1]である。
上乗せが上乗せを呼んでいるのかもしれない。
事業仕分けのスパコンの話を国の下請けクソミソソフトウェア開発現場 ・その118億円のスパコンは建物やインフラのコストは含まれてないんじゃないかな? 適当なビルにスパコン放り...