2009-11-07

禁止というのはあまり効果が無い話

 Pixivでの無断転載禁止の話について思ったことを、他のイラストサイトもまとめて考えてみた。

 

 会社で締め切りのある仕事やってて、ああ素材がない時間が無いとやっているとき、手軽に人のイラストやなんかを使いたくなる衝動に駆られる。しかしやらない。素材フリーで加工OK、ただし著作者の名前だけはいれてくれ、というやつでも駄目だ。

 理由その一。名前を入れると広告の場合なにを広告しているのか分りにくい。ただでさえ少ないスペースで情報をつっこまなきゃならないのに、著作者の名前までいれていられない。

 理由そのニ。上司を説得するのが難しい。

「こういう素材フリーで加工OKという素材がありますが名前だけ出せばOKです、使ってもいいですか」

契約書あるの?」

「ないです、ついでに用意してる時間もないです」

「やめときなよ前例ないし。なんかあったときめんどうだよ」

 理由その三。権利関係は対企業の場合とても大変。

 理由その四。企業、及び無断使用者は、絵師宣伝するために存在してるわけではない。特に金払って作ってる側からいえば、フリーだっていうのになんでわざわざ絵師名前宣伝してやる必要があるのか、ということになる。非常に身勝手な考え方なのだが、それくらいなら金払うだけで済む素材集や無断のほうがまし、と思ってる人は多いはずだ。

 以上の理由から、人は無断使用か使用しないで泣きながら残業するかどっちかを選ぶわけだ。

 機会損失の点からいえば実はどっちも損をしている。著作者側はその作品が自分のものであると証明したい、それだけなのに、それがあるために作品が多くの人の目に触れる機会をなくしていることもあるのだ。

 そんなわけで、私は著作権フリーの場合には、一報入れた上で絵師サイト上に使用された作品を掲載する、という方法を提案したい。

 リンク形式だと非常に楽である。これならおそらく、簡単に自分の絵が使用されている一覧集を作成できる。

 今のように禁止だけしても、たまに違反者が晒しあげられて炎上ネタになるていどで、現状なにも変わらなくなっていくだけだ。慣習法を自分たちだけで作ってもあまり意味が無い。

 正直な話、無断で素材を使う奴というのは一報いれたり許可とりにいくほどアクティブ人間ではない。不愉快ではあろうが、絵師側で把握して管理していくほうが、おそらく手続きにのっとって使用してくれる人が増えると思う。

 禁止したところで罰則もなければ運の悪いやつが炎上する程度と思ってる人間に対して理を説くより、絵師側にも使用側にも得になる方法を考えてみた。

 

 でも、たぶんこの意見、総叩きだろうな。

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