2009-11-02

続・萌えがわからない

萌えという定義やその周辺事象はかちっと捉えようがないです。気づいたのは、「萌え」に中心概念ってものがまったくないということ。共通理解とか共有体験のようなものと言い換えてもいい。それがまったくないので、それを受け止めている我々自身の経験や趣向、人間性、地域性によっていくらでも答えを作ることができるということではないか?と、こういう反応見てて思いましたですね。明確な定義を作ることのできる体験や情報の「共有」が存在しえないからこそ、こういう水掛けにしかならない、うだうだやりあう概念論になってしまうわけですね。その先にある、「こんなもの観てネタにしてみようか」「オレってこんなの観てるんだけど知ってるんだぞ」という照れすら見えなかった。

例えば、ガンダムなら富野由悠季おもちゃ屋の圧力をかいくぐって戦争モノ作った結果だ、その影響受けて後発のロボットものがいっぱいできたし、いまやガンダムっていう巨大なジャンルである、とは誰しも理解できますし、観た、おもしろかったよ、という体験を世代超えて共有できますよね?中にはものすごくファーストガンダム原理主義者みたいなおっさんがいたりとか、ダブルオーで初めて知りましたっていうお姉ちゃんだっている。スパロボしか知らないヤツもいます。「それはまだわかってない!」「大人は嫌いだ!」とか、大きなお世話でしかない論争なんて平気でこのジャンルってできますしね(笑)だけど、ガンダムって呼ばれる白いモビルスーツが出てくるものという一点がありますから共有足りえるんですよね、なんとか。

だけど萌え(と括られる作品群)には、そもそもそれがないんですよ。個人活動に励んでるみたいなんですよね、なんか読んでると。個人の性癖アイデンティティの問題として捉えてるんじゃないのか?って。こういうのを。そうなったらもうお手上げかなと思った次第です。個人の問題は共有足りえませんので。恥ずかしい自分性癖やら、自信のない自分という人間投影し逃避するためのツールなんですね、こういうのって。んじゃそっとしておいてやろうかと思ってしまうじゃないですか(苦笑)

  • 萌えの根底には必ず擬人化で成り立っているんだ。 この擬人化、いわゆる「胸キュン」にちかいものを起こさなければならない。妄想と呼ばれる物な。これがいわば「萌え」だ。 かじり...

  • どうでもいいが、ガンダムと萌えを比較する人って俺の人生で初めて見た。そういう議論ってよくあるものなの? 私は萌え論壇もガンダム論壇も全く知らないけど。

  • 女性のオタクならわかりますけどね、アイデンティティと結びつけることは。周囲に合わせなきゃいけない自分と、例えばボーイズラブ好きな自分とのせめぎあいがあって、どうしても...

  • 女性のオタクならわかりますけどね、アイデンティティと結びつけることは。周囲に合わせなきゃいけない自分と、例えばボーイズラブ好きな自分とのせめぎあいがあって、どうしても...

  • 「理想の異性像」を二次元に投影する。 映画『ブリスター』で、山崎裕太*4演じるモデラー・ハサモトが 「フィギュアは美しくて当然なんだ。人間が理想と思う記号を集めた塊だからな...

  • 萌えは個人の趣味趣向にすぎないかと。逆にそれに過ぎないものがひとり歩きしてる感じもするな。テレビなんかで。 田舎に旅行行って、田んぼの横とかにトタンで囲まれた無人自動販...

  • 例えばエロとかグロとかアクションとか、とにかく下世話な大衆の求める欲望に忠実な、芸術性とはほど遠い低予算映画をエクスプロイテーション映画とかグラインドハウス映画とかジ...

    • 規制が少ない、アナーキーなものであることの何が悪いのか、さっぱりわからない。 短歌や何かのような、一定の制限規則下での表現を楽しむことを否定するつもりは無いけれども、そ...

    • 例えばエド・ウッドJrの一連のゴミに等しい映画作品が、 「涙が出るくらいくだらなくておもしろい」 と一時期再評価されたことがありましたけど、作品そのものは当然おんなじなんで...

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