2009-10-27

バイク市場の没落

若者の車離れが嘆かれている昨今だけれども

オートバイ業界もたいへんにピンチな状況に陥っていて、

たまに「なぜなのか」「どうしてなのか」という議論がされているのを見かける。

答えは簡単で、「金がかかるから」だ。

家庭用ゲーム機が高機能化したからでもなければ

おしゃれ感覚に乏しいからでもない……駐車場問題はちょっとあるな。

スクーターから一歩踏み出して

ギア付きの原付バイクに新車で乗ろうと思ったら乗り出しで20万オーバー

ギア付きバイクに乗ってみたいと思う奴にとって原付きは単にステップにしか過ぎないのに

そんなに出せるわけがない。

じゃあ中古をと思っても乗り出しで10万オーバー

ヤフオクで激安中古車を買って手に負えなくて無駄金になるパターンもあるだろう。

ここで結構な数の挑戦者が脱落していると僕は思う。

じゃあ普通二輪(中型)はどうかっていうと

探せば低コストの250シングル新車が25万ぐらいからあるかもしれないけど

まともなスポーツバイク、まともなオフロードバイク、まともなアメリカンバイク

中古でも20万では乗れない。

免許取得だって今はすごく高いのに、そんなに高いバイクが買えるわけがない。

四輪の中古車の、年式に対する相場価格に比べて

バイク中古車のそれの何と高い事か。

希少車はまぁしかたないとしても、それに便乗する形で

オールドバイクの値段を一律に引き上げたのはまったく愚かだった。

部品の欠品が出ているような、

言ってみりゃポンコツのバイクが新車みたいな価格なんて

まったくおかしい事なのだ。

中古バイクの値段が適正になれば、

バイク人口は多少は増加すると僕は思う。

そりゃ20年前からは物価も上がっているかもしれないけれど、

嗜好品である事や少子化を踏まえると

デフレを念頭に置いた市場でなければならないはずなのだ。

そもそもサラリーマンの平均小遣いだってその時より減っているだろう。

具体的な数字を勘で言うと、

新車のギア付き原付きの不人気車が12万で乗り出せて、

中古の250オフロードバイク

不人気の低年式国産250アメリカンが15万で乗り出せる

(いずれも整備済み)、ぐらいが今の市場に見合っていると思う。

毎回300V入れるような上客も大事かもしれないけれど、

裾野を大事にしなけりゃ将来はないだろう。

それには店先を横目で通り過ぎるご新規にアピールできる値札を付ける事だ。

そんなのやってられない、というなら滅んでいくんだな。

と、超ペーパーリターンの女房バイクを物色しながら考えた。

ギア付き」→「マニュアル変速」という突っ込みは回避しておく。

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