陰山メソッド「子供手当で家を買え」
民主党が総選挙のマニフェストで打ち出した「子供手当」が、来年6月から支給される予定となった。子供が中学校を卒業するまで毎月2万6000円(10年度は1万3000円)。さて、どう使う? 「百ます計算」で知られる立命館小学校副校長の陰山英男氏(51)は「住宅購入資金に充てるのが、子供にとって一番いい」と提言している。
陰山氏 子育てで一番重要なのは住まい。子供部屋を与える必要はありませんが、今より1ランク上の家を手に入れるチャンスです。子供2人の家庭なら11年度から毎月5万2000円、年間62万4000円です。それを全部貯蓄に回せば頭金もできるはずですよ。
子供のためなら、塾や習い事にお金を使った方がいいのでは? しかし学力アップの請負人は、冷静に持論を展開したのだった。
陰山氏 例えば塾でお金を使っても、その子や親がテストの点数や偏差値などの競争に組み込まれるだけ。中学生ぐらいまでの子供に無理に勉強させても、その後の進学に有利とは限りません。でも家は支払いを続ければ残る。親子ともに穏やかな気持ちで暮らせる新しい家を手に入れて、規則正しい生活をした方がタフで健康な大人になれる。その結果、学力も上がるはずです。
気になるのは、仮に民主党が早期に政権を手放した場合、子供手当そのものが廃止となる可能性がある点だ。
陰山氏 民主党の子供手当は、日本の未来を考えるととてもいいものだと思います。しかし月々のローンを子供手当で払うのは危険かもしれませんね。