事件の事実関係の争いとか、弁護士の具体的な発言は「ともかく」とする。
あの騒動で、日本の法曹界というか弁護士事情に詳しい人たちは
「弁護士が依頼人の権利を最大限守るのは当然のこと。それが仕事」
って言ってたけどさー、
俺が一般的な弁護士と関わったのって、
依頼前提で個人事務所に有料相談に行ったのが一回、
弁護士会館に有料相談に行ったのが三回、
行政の無料相談に行ったのが三十回くらいで、
個人事務所の一回を除いて全部が全部、
落としどころというか、一般常識というか、妥協点というか、相場というか、
「あなたが我慢する余地があるんじゃない?」
を言われた。
もちろん詳細は書けないから
極左には中立は右翼に見える(実は俺の相談事が非常識だった)とか、相談者は依頼人ではないとか、
そういう可能性だってあるんじゃね?という意見があることは、承知している。
けどさ、それはそれとして、
一般人の弁護士観って、「依頼人の権利を最大限守る」よりも、
「近所づきあいを円滑に→正義を振りかざすとカドが立つよ」というアドバイスする存在であって、
あの裁判で一般人が感じた違和感はそういう
落としどころというか、一般常識というか、妥協点というか、相場というか、
そういうものとはあまりにもかけ離れていたから怒りを感じたんじゃないかしら。
それに物語とか噂話として、着手金貰ってドロンしちゃう弁護士ってのも聞く。
あるいは弁護士だって商売だから
「カネになりそうもない事件は断ろう」とか「勝訴が難しい事件は断ろう」とかもあるだろうし、
それはあったってかまわない、それが現実だって理解しているところに
「弁護士は依頼人の権利を~」って、大手メディアでコメントをしている弁護士が言っても、ねぇ。
あるいは死刑になるかならないかの瀬戸際にいる者にとって、最大限の権利を守るのではなく、
「最低限」命を落とさないようにするという行動だったのかなぁ。
弁護士に最後の最後まで誠意を尽くされて納得した経験のある一般人って、どれくらいいるのかなぁ。