一時的に世の中全体が熱中して、後から振り返るとバカに見える現象がある。
今の時代の集団催眠の中で最大のモノだろう。
あれは男女の営みでなく映像向けにショーアップされた裸のダンスだ。
同じく映像向けに工夫されたものは多い。
バラエティ番組の司会者であるさんまやしんすけのマネを飲み会で友人相手にするとくどい。
テレビの向こうから場を全体として見る視聴者の距離感で面白く見えるよう調節された会話だ。
トークも二人の個人的な疎通でなく、試聴者に説明するような話の進め方。
舞台役者の化粧は普段より濃い。遠くからでも表情が目立つように。
テレビのトークや討論番組、歌番組で複数カメラを切り替えるのもそう。
。これらは2-3分同じ状況が続く。映像メディアで淡々とした動きは退屈に写る。刺激がないと人はチャンネルを変える。
効果音を出し複数カメラを次々切り替えてメリハリをつけ注意を引く。
総合格闘技がレスリングや柔道に近く地味に見えるように、人間同士の戦いは純粋に勝ちを狙うとテレビ写りは地味でつまらない。
大げさに倒れたりコーナーから飛んだり派手にしてテレビ移りを工夫し実況は叫び、受けたものを残して今のプロレスになっただろう。
エロビデオも見せる工夫だ。サーカスのように絡まって上に下になるのは、映像として単純にあきさせない工夫。
男も女もエロビデオのマネをされるとうっとおしい。経験あるでしょう。
しかし他人と話具体的に話すことでもないから、みんなエロビデオを唯一の手本にする。
あれはおそらくストリップのショーや吉原、ソープの玄人がやったサービスをエロビデオは(おそらく)取り入れただろう。
今は素人がそのままマネしている。
そもそもセックスは「気持ちいい」という言葉で表す動きではないとさえ思う。
排泄に近い。