2009-04-27

開国博Y150会場で感じた違和感

 明日から横浜市で開国150周年の記念イベントが始まるらしい.

 私は地元なので臨海地区のプレイベントに招待されたのだが,結論から云って,何がやりたいのかさっぱり分からない,お粗末な展示ばかりだった.

 有名監督とやらを起用したとかいうアニメーション映画は,開始5分以上,長々と暴力シーンを見せつけられるし,モーションキャプチャーを多用したアクションアニメーションも仕上がりが今一つで,見ていて違和感がある.横浜も開国もさっぱり関係ないようなストーリーで,意味が分からない.終わった後,周りから聞こえてきた感想を聞くに,観客置いてきぼりだったんじゃないかと.3部作で完結して,何らかのメッセージを込めるらしいが,どれだけの物好きがそのメッセージを受け取るのか,甚だ疑問だ.

 別会場では某自動車メーカー協賛の映像装置電気自動車展示があったが,これまたコンテンツ北海道やら岐阜の田園風景メインだったりして,単なる映像装置のピーアールでしかない.エコだとか思いやりだとか,それらしい共感キーワードを強引に突っ込んだ,単なる企業展示だ.

 個々の会場が,横浜関係なく,大金をつぎ込んでやりたい事をやっているという印象しかない.万博ほどの規模も展示数量も無いので,得られる体験も今一つ.こんな独りよがりな粗末な空間で入場料2000円以上取るというのだから,お笑いだ.

 横浜市は,この記念イベントを誰に向けて発信しているんだ.横浜の外の観光客に向けているのか,内側の住人に向けているのか,それですら判然としない.

 一方で印象的だったのは,ボランティアで参加しているらしい,会場内の市民スタッフの熱心さだ.笑顔で声を出しているし,必要とあらば走り回って来場客の対応をしている.

 展示の独りよがりさと市民スタッフの熱心さに,どうも違和感を感じてならない.

 ボランティアメディア関係者の話を総合するに,どうも,行政のお偉い方や有名プロデューサーに取り入ってばかりの複数系列の運営企業が,現場を見ないままの杓子定規な運営をしているようにも見える.

 行政と運営企業,それに,地元企業市民の間には,何らかの捩れがあるのでは無いか.

 正直,私は一市民として,なんとも来場を推しにくい.

 ただ,横浜の外に向けてのアピールは華やかだ.静岡や都内の友人も見に行きたいと言っている.きっと連休中はそこそこ多くの観光客横浜に訪れるのだろう.

 このイベントがうまくいくのかどうか知らないが,運営の暴露本など出たら,後学のために読んでみたい.

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