2009-04-20

ヘルシング最終巻を読んで

クライマックスでの少佐の口上が心に響いた。

血液を魂の通過として

他者を取り込み続けなければ生きていけない様な

アーカードの様な哀れな化物と

あんなか弱いものと一緒にするな

これ、ネット上の匿名発言者達への痛烈な批判にも読めるんじゃないかな。

本編ではこの少し前に、アーカードは全ての力を解放して膨大な数の亡者達を出現させ、ロンドンに攻め入った吸血鬼イスカリオテ一派を雪崩のように飲み込み、殲滅しているわけだけれども、これをネット上の「炎上」やそれに類する現象と重ねて見てみるとまた違った印象を感じるんじゃなかろうか。

その後に続く「人間は魂の 心の 意志の生き物だ」というのも、無数の亡者に埋もれて「人間」の姿を失った我々へのアンチテーゼじゃないかな。

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