2009-02-28

「遺伝病がマイナス価値というのは、優生学の考え」と言う人

きのう、注目エントリーから見つけたhttp://d.hatena.ne.jp/Uruchi/20090227/p1コメントをした。

すぐに主の返答があったのだが、これがなんとも不思議である。以下がそのやり取りだ。

- 2009/02/27 20:53 一生懸命になっても咲けない花があり、頑張っても咲かない花があるのは個性があるゆえです。

咲いた結果きれいでない花もあるでしょう。咲かせることにだけ注力すればよい、

頑張って咲いた花はどれもきれいだ(どれも、だって! そんな馬鹿な。きれいというのが美のヒエラルキーの上のほうを指す以上、

どれもがきれいであるわけがない)というあの曲こそ「個性」のバリエーションを見ることができていないと思いますが。

>ひとりひとりの個性価値があるのではなく、ひとりひとりに個性存在しているということに価値があるのです。

でしょうね。むろん、その中には遺伝病のような「マイナス価値」もあるのですが。

Uruchi 2009/02/27 22:18 コメントありがとうございます。

おそらく「花」「咲く」という比喩表現の部分を細かく突っ込んでいっても得られるものは少ないでしょう。

それから、遺伝病がマイナス価値というのは、優生学の考えですよね。私は優生学は間違った思想だと思っています。

いちいち反論するのもバカらしい思想です。


「遺伝病がマイナス価値というのは、優生学の考え」? なぜそうなるのだろう。不思議だ。さっそく再コメント

- 2009/02/28 09:53 比喩表現の部分を細かく突っ込んだのは、そういう比喩で語られた曲の話をしていたからなんですが。

得られるものが少ないのなら、なぜそんな話をしたのでしょう?

>遺伝病がマイナス価値というのは、優生学の考えですよね

ははは、そんなバカな。遺伝によって伝わる病気、というのが遺伝病です。病気というのは

「肉体の生理的なはたらき、あるいは精神のはたらきに異常が起こり、不快苦痛・悩みを感じ、通常の生活を営みにくくなる状態」のことですよ。

不快だの苦痛だの悩みだの「生活を営みにくくなる」だのがマイナスなのは当たり前じゃないですか。

プラマイゼロだとか、むしろプラスだ、とかいうものならそもそも「病気」だと誰も言いませんよ。これがなぜ優生学の考えだ、となるのですか?

わたしは「遺伝病がマイナスの性質のものである」というのをはっきりとした論拠を出して論じました。簡単で結構ですので、

「遺伝病がマイナス価値というのは、優生学の考え」という論拠をお聞かせ願えますか?

どちらの言が「反論するのもバカらしい思想」なのかわかりやすいようにね。


マイナスだからこそ「病気」なのであり、「病気」はマイナスに決まっている。優生学というのは「社会的介入により人間の遺伝形質の改良を提唱する社会哲学である」そうだが、

これはつまり「で、マイナスについてどうするか」の話だろう(勉強したわけではないのでよくは分からんが)。病気マイナスかどうか、は優生学以前のレベルの話としか思えない。

とはいえ、もし本当に「遺伝病がマイナス価値というのは、優生学の考え」なら、わたしの考えは間違っていることになる。そうなれば考えを改めるのにやぶさかではない。

さて、どのような根拠が見られるのか。

が、結局わたしは根拠を見ることができなかった。なぜか。今日、該当エントリコメント欄にはこうあったからである。

なまえ 2009/02/28 10:43 遺伝子病が人類を救う可能性だってあるんだぜ?

鎌状赤血球症でググると参考になるかもね。

Uruchi 2009/02/28 11:12 ひどいコメントがあったので削除しました。

なまえさん、ありがとうございました。


存在するコメントは、この2つのみ。どうやら私のコメントは「ひどいコメント」なので消したようなのである。いやはや。

とりあえず、再々コメント

遺伝子病が人類を救う可能性だってあるんだぜ?

人類を救う可能性があるのは(この場合)マラリヤ耐性を生みうる「遺伝子の変異性」であって、「常時発症しているのでたいていは成人前に死亡する」ような

「変異性が裏目に出た状態=遺伝子『病』」ではありません。「変異」の中の「良くないもの」が「遺伝子病」なのです。赤血球の形状がいくら豊かに変わろうと、

それによる「悪いこと」が無いのなら「赤血球症」とは呼ばれないことに気をつけてください。



ウィキペディアの「優生学」ページには、こうある。

ある条件において劣っていると見なされるものは、別の条件では劣っているとは言えない。

例えばマラリア病原虫や結核菌に対する抵抗を示す遺伝子は、ヘテロ接合型である場合には病気に対する抵抗性を持つ働きをするが、

ホモ接合型である場合には鎌状赤血球症やテイ=サックス病を引き起こすという事例がそうである。


「常時発症しているのでたいていは成人前に死亡する」という「ホモ接合型である場合の『鎌状赤血球症』」を、「劣っている」と呼ぶべきかは議論があるだろう。

だが、マイナスのものである、というのはごく当たり前の話ではないか。それは優生学がどうとかいう話ではまったくないのだ。

昨日と違って、このエントリへのコメント承認制になっている。さて、私のコメント承認されるか、否か。

(追記)ところで、辞書では「個性」の意味としてこうある。「個人・個物を他の人・物から区別しうるような、固有の特性。パーソナリティー」。

個性とは文字通り「個の性」なのであり、そこにいいものなのか悪いものなのかという判断はない。いちがいに「個性を礼賛」するのがバカらしいのは当たり前である。

礼賛するべきような個性は、ふつう長所(他のものよりも内容・程度・技量などが上である点)」という。

個性」と「長所」や「短所」をごっちゃにして話をするのは無駄なことだ。

(追記2)ブックマークコメントREV遺伝子バリエーションの中で、現代社会にとってマイナス価値を持つものを『遺伝病と呼ぶ』」という文章は

同義反復というか言葉の再定義ではある。」に。

辞書に「遺伝病」が「遺伝によって次代に伝わる疾患(=病気)」とあり、「病気」の意味が上記の通りになるんだから、「遺伝病はマイナスだ」と言っているだけなので、

別段特別な定義をしているのではないよ。というか、定義してるのはほとんど辞書中の人だからなあ。おかしいと思ったら三省堂に言ってみるといいかもね。

それに「遺伝子バリエーションの中で、現代社会にとってマイナス価値を持つものを『遺伝病と呼ぶ』」と書いたつもりはないなあ。

たとえば「太りやすい」とか「汗っかき」というのを遺伝病とは言わないから。

氷は水を冷やしたものだからもちろん冷たいけれど、水が冷たければ氷である、ということではない…みたいなものかな?

  • だから、そういうのは周回遅れなんだってばシロクマ先生。

  • シロクマ先生じゃないよ(笑)。 わたしは辞書に書いてあるような「前提」のレベルの話をしているんだから、コースの先頭にいるつもりは毛の先ほどもない。 ただ、その周回遅れよりも...

    • 個性はお山の大将を気取るためのツールであって、別にグローバルな競争力など必要ないし、長所も短所もなく単に局所的ニッチにおさまるかどうかだけの問題である、というのが、今...

      • ナンバーワンやオンリーワンでないと金が稼いで社会生活を送れないかのようなあおりをよく見かけるが、本当にそうならほとんどの人は失業してるだろうにね。世の中は正解のない問...

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん