あれだよ、僕がまだケータイ族だった頃、僕はモバイル用エロ小説サイトに通っていたんだよ。そのサイトは、物語の題名のリンクを踏むとストーリー(100文字くらいのテキスト)があって、next というリンクを踏むと続きを掲載してるページに飛ばされる。そういう感じのエロサイトなんだ。たまにヌード写真なんかがあってさ、はまった最初の月のパケット通信料はすごい事になったもんだよ。違う意味で鼻血が出た。
そこでそういう痛い目にあって、僕はPCを購入したんだ。バイト代でね。ゲートウェイって牛をさ。動画ファイルナビゲーターってやつを見る為に。ケータイ版もあることはあるんだ、この動ナビにはね。でもケータイはだめだ。ケータイはシームレスが感じられない。僕はPC用エロサイトのサンプル動画に行き着いた。PCではヴァーチャル騎乗位動画なんて意味が無いにも等しかったけど、僕はケータイの密着度よりもPCの汎用性を選んだ。ケータイの機動性にはヴァーチャルセックスの未来が見え始めているような気がするけど、ひとまず僕はケータイを解約した。後悔はあるけど、これでいいのだという気持ちもある。電話が無くたって連絡くらいは取れる。計画性を持てばいいのだ。
そうこうやっているうちに僕はたどり着いた。この増田(はてな匿名ダイアリー:アノニ<マスダ>イアリー)に。ほとんどの増田はどうでもいいことを言っている。ときどき社会の不条理を叫ぶ声なんかに胸が締め付けられることもあるけど。それからいつしか僕も増田になった。増田と一つになった。増田になってどうでもいいことを書いた。ほぼ毎回はてなブックマークされる。しばらくして僕は思った。僕のどうでもいい増田をブックマークしたって何も変わらないんだよ。2chを代表とする匿名会の中ですら多数派にもなれはしない。なのになぜ諸君はブックマークするのか。なぜ増田になるのか。増田と一つになりたい?
「2chにこんなエロいオフ会がある」「上司とすごいセックスをしたい」「セックスセックスセックス」 悩みの声が多い増田にも、時折こんなエロがある。作り物かもしれないけど、そう見えないようにも見える。でも作り物かもしれない。が、ケータイエロ小説サイトよりは幾分リアルだ。それがいい。清潔そうなサイトカラーをしていても、内心えろい事もちゃんと考えている増田さん。増田さんは俺の嫁。仲間由紀恵も俺の嫁。