そのせいか、寒さを感じると
「きたか、寂しさ!」
と身構えてしまう。
初めて寂しいという感覚を知ったのは25歳のとき。
もともとお喋りではあるし、話し相手がいないのは退屈ではあるが、寂しい、という感覚はわかってなかった。
よく知らないまま、なんとなく退屈という感覚を「寂しい」と表現していた。
ある日、寂しさが訪れた。
押しつぶされそうな孤独感。
この地球がこんなに広くて、この宇宙がこんなに広くて、それに比べたら自分の存在なんて塵のようなもの。
何億年も続く地球の歴史のなかで自分が生きている時間なんてほんの一瞬。
こんなちっぽけで、はかない存在で、誰とも交わらずに、誰にも気付かれずに一瞬で消え去る。
吸い込まれるような感覚と押しつぶされる感覚が同時にやってきて、そして寒気がして鳥肌が立つ。
酷いときは、立ち上がることが出来なかった。
そんなこんなで、寒さを感じると寂しさを思い出す。
それから毎年のように年に数回寂しくなる。
秋はたいてい一回は寂しさがやってくる。
今年もようこそいらっしゃい、寂しさ君
summer never endsですよ お前が思う限り夏は存在し続けるですよ
季節性うつ病の疑いありだよ
なぜ決め付ける? 誰とも交わらずに、誰にも気付かれずに一瞬で消え去る。
それは腕虫といって寄生虫の一種です。腕虫の排泄物はが何らかの脳内物質と似た作用を及ぼし、その影響で寂しさを感じるという仮説が唱えられていますが、証明には至っていません...
虚空を眺めながら考え事をする時間は、テレビやゲーム、ケータイ、ネットによって少なくなったと思う。 だからこそ、なにもせずぼんやりと壁や天井を眺めてるときなんかに寂しさが...