日本で翻訳の仕事をしていたという、やたら物腰の柔らかいガイドさんに街を案内してもらった。
ガイドさんは大学生の時、パースにある大きなカジノでバイトをしていたそうだ。
このカジノは、24時間営業で、ガイドさんは主に飲み物を出す係をしていた。
カジノに行ったことのある人ならわかると思うが、基本的にこういう所は酒をただで配っている。
でもガイドさんは主に珈琲か紅茶をサービスしていたらしい、年寄りに。
カジノには朝になると近隣の老人ホームから何台もバスが入所者を満載してやってくる。
年寄りたちは思い思いにスロットやらルーレットやらをやり続ける。
そして3時か4時になると、ふたたびバスにのって老人ホームに戻る。
当然のことながら、掛金は入居者自身が払う。
日本では60代以上が富の大半を持つ、という話を聞いてこれを思い出した。
なるほど、そういう意味があったのか。