しかし、マッチョはなかなか売れません。
深々と降る雪は、だんだんと少女の体温を
奪っていきました。
「さむいなぁ・・そうだ、マッチョに火を
灯して、あったまろう」
するとマッチョは、ものすごい勢いで
腹筋を始めました。
はちきれんばかりの肉体を、惜しげもなく
マッチョの腹筋運動の起こす熱で、蒸気に
かわりました。
すると、マッチョの起こした蒸気の中から、
暖かくて美味しそうなご馳走が浮かんで
くるではありませんか。
すぐに消えてしまいました。
すると、ありったけのマッチョ達は、思い思いの筋トレを始めました。
「腕立て」「スクワット」「懸垂」「背筋」「ブルワーカ」「エアウォーカー」
「アブフレックス」等、様々筋トレ模様が、繰り広げられました。
ヨーロッパのとある国の、とある町の、とある路地は、肉体美の集大成である、
マッチョ達の異様な雰囲気に包まれていきました。
ほどなく、ありったけのマッチョ達の、
汗・汗・汗が、蒸気に変わり、その中にたくさんのご馳走や、
亡くなったお婆ちゃんが写しだされました。
「ああ、おばあちゃん・・」
翌朝、凍死してしまった可哀想な少女と、
そう、とても安らかな顔で横たわっていました。
<おわり>
その赤頭巾は100人に1人くらいは大当たりして、 幸福になってしまうケースがあるから確実とは言えないな。 必ず不幸にならないと命題を満たせない。
ははw こういう話好き。