2007-07-08

泣く息子

今、進路に悩んでいる。

進路、というか人生に。

自分は小さな頃から一つの目標があった。

それに向かって生きてきた。他に気をとられることは無かった。

別に大変なことじゃない。好きだったから、面白かったから、気づいたらここまで来ていた。

心配することなんて無かったほどに、あっけなく。

しかし、いざその目標に到達してみると、全く想像と違った。

少なくとも自分の今いる所は違った。

ツライ、キツイ、クルシイ・・・

いや、そんなのは些細なことだ

ツマラナイ。。

全てが変わった。

世界が変わってしまったのではないか、そう思えるほどに。

一つしかなかった目標が無くなりそうになる、それがどれほど恐ろしいことか。

それしかなかった自分の人生、全てが間違い、そうなってしまうことがどれほど恐ろしいか。

好きなことが、ツマラナイなんて想像もしなかった。

俺はこれからどうするのか。考えられる時間は短い。

幸いなことに、まだ進む方向を反転は出来なくても、傾けられる程度には若い。

体力的にも、精神的にも追い詰められた俺はうつ病のようだった。

何人かの友達に話を聞いてもらった。ありがとう。でもいつも愚痴っぽくなってしまう自分が嫌いだった。

何もしたくないし、食べたくなかった。

笑ってみても、心は笑わなかった。

ふと携帯を見ると、しばらく連絡していなかった母親からメールが来ていた。

電話した。

目をつぶって静かに話した。

最近のこと、進路のこと。

今まで辛くても出ることのなかった涙が、閉じた目蓋から溢れてきた。

嗚咽なんか出さず、恐らく母親は気づかなかっただろうが、泣いた。

何か進路が決まったわけじゃない。光が見えたわけじゃない。

母親存在、その大きさを知り、救われ、感謝した。

何があっても大切にしたい。そう初めて思った。

涙は乾いて消えてしまっても、この気持ち、忘れたくないからここに残す。

今日は自分にとって大切な日になる、七夕の夜。

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