2020-12-29

めっちゃ多い日本ホロコースト否定信者たち

高須はどうでもいいのです

 

タイトル通りどれほど多いかというと、その一つの指標がこれです

『アウシュビッツ ナチスとホロコースト』

アマゾンの『アウシュビッツ ナチスとホロコースト』というホロコーストの解説動画ですが、そのコメントレビュー欄を見て下さい

いいね数トップはなんとホロコースト否定論レビューなのです

2位は、それを反論する超長いコメントです。正直、知ってる人は知ってるんだなぁという感じの詳しい反論で、期待するコメントまでついています。

が、ともかく、一位が否定論コメントなのです。

もちろん、誰かの工作活動用のサクラいいねかもしれないのですが、実際私がネットを色々漂っていると、やっぱり物凄く多いのです。

Yahoo知恵袋なんかだと、「ホロコーストは実際にあったんですか?」なる質問があったりすると、飛びつくように否定派が現れ、文字数制限いっぱいまで否定論を書き尽くし、それでは足りないのか、以前につけた否定論コメントリンクまで貼る人間がいる始末なのです。

 

あるいは同様に、Yahooニュースにホロコースト関連ニュースが上がってコメント欄が開かれていると、絶対に否定論がつく。

実数的には、実際に炎上させる人が本当は少ないのと同様、そんなにはいないとは思われるけど、Youtubeなんかだとホロコースト関連動画には必ずと言っていいほど何人もの否定派コメントがぶら下がる。

私は個人的に、歴史修正主義が大っ嫌いなので、逆にあんまりカッカして対抗反論に打って出ると自分が炎上してしまいかねないので、日本の歴史修正主義は静観しているんです。

昔は南京事件でネット議論をやりすぎてしまい、生活に支障が出るほどだったのでした。アホです。

 

でも、もしかして日本のホロコースト否認論対抗言論って、ブルーオーシャンなんじゃないのかな?

と思って、ほとんどホロコーストの知識なんかないのに、調べ始めたのがおそらく半年ほど前、かもう少し前。

実際ほとんどないようでした。

日本の歴史問題だと、そこそこ対抗サイトがあるようなのですが、ホロコースト否認対抗言論は探したけど、表サイト的には二箇所ほど?

でも、かなり古いタイプのとそんなに情報量がないのと。

ただ強力な対抗サイトがアーカイブの底に沈んだものとしてありました。

昔「対抗言論」というページを運営していた高橋亨という人のサイトから辿れるメーリングリストアーカイブや反論サイトがそこそこ濃密な議論をしていました。

が、それでもやはり情報不足気味に思えたのです。

 

そこで、私はYahoo知恵袋でダミーの質問をいくつか出してみたら、何人かの返答者のうち一人がクソ素晴らしい海外サイトを教えてくれたのですね。

あまりに情報量が膨大すぎて、いまだに全く読み切る事はできません。

それほど記事が多いからですが、もう一つ重大な問題があり、私はほとんど英語がダメなのです

なので、最初はGoogle機械翻訳に頼っていたのですが、Google翻訳は漏れなく訳してくれる代わりに、意味が取りづらい日本語しか返してくれません。

Google本気出せよ……とぶつぶつ言っていたら、DeepLというクッソ優秀な翻訳が登場してるのを知りました。

とーにかく、DeepLにぶちこむと、恐るべき読みやすい日本語を生成してくるのでびっくりです。一体どういう仕組み? と思うほど。

しばらく使っていると、読みやすいのはいいのですが、騙されますね、時々。

文章飛ばす、記号が複雑に入ると降参する、最悪なのは意味を逆にすることすら頻繁に起こります。

さらに、ホロコーストの話題だから親衛隊の階級などの専門用語が頻繁に登場するのですが、半分以上間違いなのです。

てめードイツ発のソフトの癖に! と怒りをぶつけても仕方ないので飼い慣らすのに手間取っているわけですが、それでも読みやすさが最高レベルなので、もはや手放せません。

日本語だとまだユーザー辞書が使えないのに有償契約してしまいました。

 

それはいいとして、DeepLの登場が、反論生成に非常に役に立ちました

というのは、日本のホロコースト否認派が使っているネタ元のせいなのです。

文教大学の加藤一郎教授が作ったサイトで、膨大な量の海外のホロコースト否認論論文が翻訳公開されているのです

http://revisionist.jp

がそれです。加藤氏は10年ほど前に亡くなったらしいのですが、謎の人物が維持し続けています。

全く、ホロコースト否認論に手を出すとか、あきれた大学教授もいたものですが、日本の歴史問題でもリビジョニストの大学教授は何人もいる話なので一人くらいいても不思議ではないかもしれないとは思います。

ともかく、このサイトが翻訳している海外文献は、細かい理屈があまりにも多すぎて、無知だと何が書いてるんだかさっぱりわかりません。

それっぽく学術的体裁まであるようなホロコースト否認論になっていたりする上に、情報量が多すぎ、最悪なのは、いわゆる脚注文献のようなエビデンス資料に日本では辿り着くのがほぼ不可能なことです

日本だけの情報だと、非常に限られた情報しかなく、プロの学者さんならともかく、一介の素人には無理だと。

 

その手間をすっ飛ばしてくれるのが、海外の対抗言論サイトなのです。

で、実際に色々訳しまくっていると、……なんだ、ホロコースト否認論って呆れるくらいデタラメだったんだ、と分かりました。

それは日本の歴史問題をはるかに上回るレベルです。

ツイッターに出回る否認論レベルでは、悪質さが際立ちます。。

例えば、第二次大戦戦前のユダヤ人人口は5,000万人だと無茶苦茶なことを言っていたりします。(※風刺画の一文だが他も全て無茶苦茶という呆れた風刺画である)

現在のユダヤ人人口を調べてみるといいかと思いますが、むしろそこからだと減りまくっていることになり、ありえない超大虐殺をやらかしたことになるのですが……

他にも無数の否定論が飛び交っています。

やれ、アウシュヴィッツは絶滅収容所だったはずなのに、音楽隊まであったの? え? 嘘なの? ――みたいな。

無知な私ですら知っていますが、『アウシュビッツの音楽隊』という本まで出てるし映画にさえなってる話です。

こんな話を山のように作って、めちゃくちゃな印象操作をやらかしているのです。

囚人には関係のない運動会のネタまで写真付きで使ってます。

要するに、無知な連中を騙し込す気まんまんで、悪質にも程があることを平然とやっているのです。

流石にここまでやられると、日本のリビジョニストは可愛すぎて、大人しすぎるように見えてしまいます。

 

一方で、ホロコースト否認論のプロ(ほんとにプロである)は、資料文献を使いまくった学術書もどきを何冊も出版し、見かけ上はかなり細かく仔細な否認論を繰り出してきます。

それこそ、ホロコーストを肯定するネタがあれば、どんな情報であろうとも全力で否定しまくりです。中でもアウシュヴィッツに対する攻撃は凄まじい。

親衛隊が終戦前にガス室を証拠隠滅で破壊したのをいいことに、あるいはそうした情報を戦時中には隠語を使いまくったりしてとにかく極秘に進めたのをいいことに、それを使って「証拠がないじゃないか!」と。

例えば有名なのだと、「ガス殺遺体は一体も見つかっていない」と主張してきます。

当たり前です、全部焼いて骨は砕いて捨てたからです(一部見つかっているものもあるにはあるのですが……)。

特にアウシュビッツはガス殺遺体があったらおかしいのです、だってアウシュビッツ撤収の2ヶ月前にガス殺は終わっているから。

でも、この主張もその中止命令を証言しかないことをいいことに、「それは証言だから信用できない!」とやり返してくるのです。

ガス室破壊ですらも、親衛隊がやったという証拠出せ! と。

どこの世界に証拠隠滅の証拠を残す組織があるというのでしょうか……(証拠はあるにはありますが)。

 

ともかく一事が万事この調子で、あまりにも情報量・争点が多過ぎて、日本の歴史問題の非ではありません。南京事件と従軍慰安婦問題と731部隊と韓国併合と・・・足しても全然足らない感じなのです。

とはいえ、実際に詳しく見てみると、否定論はボロボロです。

歪曲、印象操作は当たり前、対立データは無視、都合の悪い証言はどんな些細な矛盾でも許さず、都合の悪い証拠も些細な矛盾を指摘、それが無理だと偽証・捏造疑惑、場合によっては使う資料の改竄までやらかしてます。

 

しかも、否定に都合が良い情報だと、深く調べたりはしません。

例えば、アメリカ軍人がドイツ兵捕虜を拘束、裁判にかけるための取り調べでひどい暴行を働いた、という記事が雑誌に載っていました。

・137人の膀胱を破壊した

というセンセーショナルな記事を、それを調査したアメリカの判事が書いたというのです。

これ、実は嘘記事なのです。だって、それを書いた判事は、アメリカ議会の依頼で調査したのですが、その判事はその公聴会ではっきり「私は書いていません」と証言しているのです。

議事録調べりゃ簡単にわかる話を、ホロコースト否定派は調べないのです。

しかも、アメリカ議会は自国に不利なことを明らかにしようと調べていたという話なのですから、連合国は、そこそこしっかり公平にやってるという一つの証拠なのです。

こういうのを、ホロコースト否定派は一才無視します。

 

どんなに否定論自体が辻褄が合わなくても、関係なしです。

「600万人をガス室で殺して焼却処分なんかできるわけない!」と誰も主張していない話まで利用します。

というわけで、私一人ですけど、一人くらいバカやっても良いかなと思い、ホロコースト否認論対抗の海外サイトの記事を翻訳してnoteにしました。

 

Twitterのホロコースト否定論への反論|蜻蛉|note

マットーニョ本批判論文の翻訳まとめ|蜻蛉|note

イェーガー報告書|蜻蛉|note

ゲルマー・ルドルフ宣誓供述書への反論|蜻蛉|note

ホロコーストのディーゼル問題の件|蜻蛉|note

ホロコースト否認論:トレブリンカは蒸気で殺された?|蜻蛉|note

 

宣伝ぽく、というか宣伝なのですけど、興味があればご覧ください。

翻訳はDeepLに頼りきりで、お世辞にもうまく出来てませんけどね。

  • 本人に言え

  • あほ故に論理の破綻に気付かない 自分の属性を良く見積もりたい歴史修正主義者が大多数を占めてるって話?

    • anond:20201229003612 あほ故に論理の破綻に気付かない 自分の属性を良く見積もりたい歴史修正主義者が大多数を占めてるって話? 論理破綻に気付こうとすらしません。 歴史修正主義者の...

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん