2010-12-09

空っぽ症候群

自分が時折感じる事がある事についての話

ふと、何のきっかけもなく何も感じなくなる

自分の目がビデオカメラレンズに変わったような感覚

自分はその時そこにはいなくて

本当の私は脳だけがプカプカ水槽に浮いてて

その豆腐たいなものに針のようなものを刺して

そう見せているだけなんじゃないか錯覚する

空っぽになる瞬間には他の感覚もある

突然、痛みもなく心臓刃物を突き立てられる感覚

刺された所からは色のよく分からない砂みたいな物がサラサラと流れていく

それは「嬉しい」とか「悲しい」とか「辛い」とか「憎い」とかの、人間しい感情

砂がお腹の辺りに溜まっていくにつれ、私はどんどんと空っぽになっていく

砂時計のように全部が流れ出ると、口が半開きになって、動けなくなる

暫くすると、心臓に繋がってる血管から心臓に砂が入っていく

心臓の傷もゆっくり塞がって、段々と動けるようになっていく

そして、その砂が入っていく感覚はとても私の気分を悪くする

何だかとても強い異物感を感じるから

今日は、人前で穴があいしまった

「今動けなくなったら困る、駄目だ駄目だ、止まれ」と思っても、その考えも一緒に流れていく

動けなくなった先に腕時計があったので、ぼんやり眺めていた

10秒、20秒、30秒……まだ動けない

1分、1分30秒、2分、3分……周りがこちらに気付きだした

3分10秒、11秒、12秒、13秒、14秒、15秒……ようやく穴が塞がり、砂も積もっていく

「あ、ごめんなさい。ちょっとボーッとしてました大丈夫です

直りかけの身体に無理やり言うことを聞かせる

顔には笑顔を貼り付けて、喉を動かして決めておいた台詞を吐かさせる

大丈夫か?体調悪い?最近インフルエンザ流行ってるんだってさ、気をつけなよ?

ノロウイルス流行ってるんだってさ あ、俺ノロに罹ったことある!あれはマジで死ねるよ!ずっと吐いてた!

食事中汚ねーよ 今更こんな程度で食欲無くす奴いないだろ いや、周りの事考えれ

また会話が再開した

未だに現実感の得られない脳みそで、話に合わせていく

その後、、適当な理由付けて逃げて、部屋に戻って、今に至る

終わり

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