あずまんが大王では、卒業式も終わったあとに、よみの合格発表を見に行って、合格を確認し、
それからともが「遊びにいくかー」と言い、それを受けてちよが「そっか、卒業してもみんな一緒だ」と言って終わる。
「毎日あえなくても、それでも友達でなくなるわけじゃない」ということだろう。
これはハッピーエンドととらえた人が多いだろう。
ここで、あまりジャンル的な関連はないが、秒速5センチメートルを思い起こしたい。
この物語は、距離に引き裂かれて結局別れ別れになる恋人同士を描いている。
「近くに居ないということで、関係が駄目になってしまうことがある」ということだろう。
これはバッドエンドである。
一見、あずまんが大王と秒速5センチメートルは別々のメッセージを発しているように見える。
だが、ゆかり先生のこのセリフで、そうではないことがはっきりとわかる。
ちよの「もう毎日みんなと会えなくなるんですね・・・」を受けての「まぁそんだけの事だ あんたらは大丈夫だろ」というセリフである。
つまり、大丈夫な関係と大丈夫でない関係がある、ということだろう。
何が違ったのだろうか。
もちろん、男女どうしであるとか、恋愛関係にあるとか、2人か複数人かとか、
卒業か転校かとか、別れが小学校か高校か、とかいろいろあるだろう。
しかし、それら個々の要因について分析するのはここではやめておく。
重要なのは、「ちよたちは大丈夫だった。遠野貴樹と篠原明里は駄目だった。では、放課後ティータイムはどうだろうか?」ということである。