(それは世間が、ゆるさない)
(世間じゃない。あなたが、ゆるさないのでしょう?)
(そんな事をすると、世間からひどいめに逢うぞ)
(世間じゃない。あなたでしょう?)
(いまに世間から葬られる)
(世間じゃない。葬むるのは、あなたでしょう?)
大きな主語に託すことで、自分の責任は回避しつつ、発言に権威や説得力をもたせようとする ・・・(ここまで以後便宜的に定義Aとする)
人間に対し、発言の主体のエゴを指摘する ・・・(ここまで以後便宜的に定義Bとする)
だと思っていたら、前半の定義Aの部分だけらしい。
ブコメでも指摘まで含めての意味だと思っている人がいるようだ。
"メソッド"というのはプレゼンの高橋メソッドのように、方法論に考案者あるいは使用者の名がついたものだが、
定義Aを太宰、または作中の葉ちゃんが考案したわけでも使っているわけでもない。
太宰ファンとしても「太宰はそんなこと言わない」と言いたい。
定義Aだと対象がありふれていてつまらない(濫用うざいという意見もある)ので、
有用な方法とするには定義Bのようにエゴを指摘する部分とセットにする必要がある。
おかげで"太宰メソッド指摘メソッド"などという金魚のフンがくっついたような言葉が検索にヒットする始末だ。
定義Aに"太宰メソッド"と名づけたソースは分からないが、太宰の名を持ち出したのは以下のエントリのようだ。
http://d.hatena.ne.jp/y_arim/20090928/1254121088
定義Aのような方法論ともいえないチンケな精神に、抑圧する人間のエゴをあきらかにする鋭さを見せた作家の名ををつけるのは無礼ではないだろうか。
はてなキーワードの説明で、主にプログラミング云々とあるが特に関係のないプログラミング単位の"メソッド"をここで持ち出す時点で俄かかと思う。
"~メソッド"という言葉は有用な方法論の考案者に対するリスペクトをはらんで使われているが、そういった意味合いもなく、センスがないと言わざるを得ない。
定義Bなら相手の発言の構造を批判しつつ、葉ちゃんが感じたような解放や、
一方で現実的に相手に言えるだろうかといった方法自体の有効性についての緊張感を背景に持つこともできる。
定義Bの使い方としては、
「みんなさー、おっぱいだいすきなんだよ。ほっぺみたいで、おなかみたいでさー、シュークリームみたいだからさー」
に対して、
「それ太宰メソッドだ」
だったのが、
「太宰メソッドをぶつけたい」
に変わるわけだ。
@y_arimがこれ見て定義変えよう、とか言い出して
多少なりと意味の広がった言葉の定義を書き換える、という混乱が発生すると社会実験的で面白いんだけどな。
参考URL
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C2%C0%BA%CB%A5%E1%A5%BD%A5%C3%A5%C9
http://b.hatena.ne.jp/entry/d.hatena.ne.jp/keyword/%C2%C0%BA%CB%A5%E1%A5%BD%A5%C3%A5%C9
http://tweetbuzz.jp/entry/5079977/d.hatena.ne.jp/keyword/%C2%C0%BA%CB%A5%E1%A5%BD%A5%C3%A5%C9
や、y_arim発の太宰メソッドは、定義Bは自明のこととして扱うんだよ 定義B(人種差別である)はいちいち指摘するまでもない自明のことである前提のもとで、 定義A(あなたが、)を追い詰め...