2010-09-05

私のばーちゃん

今年75歳になるばーちゃん。


ばーちゃんは、家事が好き。

趣味掃除と言うほど、掃除していなければ落ち着かないらしい。

家の中だけではなく、私の部屋までも掃除してくれる。

「入らなくていいから!大人なんだから自分でできるよ!」と言っても、

隅々までやってくれる。箪笥の服も綺麗に仕舞い直してくれる。

家具レイアウトやら、本棚の整理までキチッとやってくれる。

なので、何がどこにあるかはばーちゃんに聞くのが一番早い。

たまにそのせいで、物が無くなったりするんだけど・・・


ばーちゃんは、遠まわしに自慢する。

「昔ね、習字を習ってたんだけどね、よく先生から上手だねって褒められたんだわ。

 ××さん、才能あるよって。だから習い続けていたらもっと上手になっていただろうね」

小学生の時ね、ノートを書いていたら先生が上級生の教室まで持って行って、

 『このノートを参考にしなさい』って言ってたんだわ、字が綺麗だったからかね」

「昔はね、歌が上手だったんか知らんけど、よく学芸会で歌わされてね、

 でも声変わりになったら高い声でなくなっちゃってね」

遠まわしに自慢されているような気がするばーちゃんの話も、

何度か聞いているうちに気に障らなくなってくる。

そんな時私たちは「すごいねぇ!」なんて言ってあげる。

そしたら「いやいやすごくないんだわ」とか言いつつ、すっごい笑顔になる。


ばーちゃんは、他人優先で考える。

ばーちゃんのために買った健康食品は、いつの間にか私のものになっていた。

「私はもうすぐ死ぬんだから、あんたが食べなさい」

そして私が食べる姿を見て、満足そうに微笑む。

「もしかして病気かもしれない」と言うくせに、

病院へ行こうかと言うと、行かないと言う。

「だってあんたそんな(私を病院へ連れて行くような)時間ないしょ」

そんなばーちゃんも、あんまり気を遣い過ぎてストレスが溜まり、

いつの日だか呂律が回らなくなって、倒れてしまったことがある。

救急車を呼んで病気を聴いたら、「メニエール病」だった。

それストレスが溜まりすぎたらなる病気じゃん。

今は治ったけれど、気を遣い過ぎだよばーちゃん。


ばーちゃんは、家族が大好き。

私たち家族のことを第一に考えてくれる。

私が花札で勝ったとき、自分のことのように大喜びする。

「家の人が喜ぶ顔見るのが好きなんだわ」とか言っちゃって。


そんなばーちゃんに、私はなりたいです。

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