2010-06-14

出会い系日記

出会い系歴10年。

思い返せば、まだケータイWEBが出来るようになって間もない頃から出会いを求めて掲示板プロフィールを書き込んだりしていた。

僕はそれほどモテないというわけでもないし、かといってモテモテでもない。

いわば普通レベルなんだと思う(人の好みにもよるけど)。

でも、同じ学校で付き合うのが面倒だったり、友達に紹介されるのが苦手だったり、合コンが嫌いだったりと、様々な理由からリアルでの出会いの場を自ら無くしてきた。

いつしか出会い系サイトは、そんな僕にもってこいの場所となっていた。

おそらく今まで、出会い系サイトを通して会ってきた女性の人数は50を超えるだろうし、今まで付き合ってきた元カノもほとんどが出会い系サイトで知り合ったのがきっかけだった。

そして、いつしか本来の目的からは離れて、出会い系で人と会うこと自体が趣味のようになり、今現在もそれを続けている。

もちろんその出会いの先には、素敵な彼女が欲しいという素直な気持ちがあるのだが、ネットリアルを問わず、自分から本気で好きになった人とはなかなか上手くいかないのが現実である。

そして今日も、一人の女性と会ってきた。

前もって写真は確認していたのだが、出会い系サイトに公開している写真なんて誰もが一番綺麗に撮れた写真を載せようとするわけで、あまり参考にならないことは、10年に及ぶ僕の出会い系サイト経験で培われていたし、写真はそれほどかわいいというわけでもなく、まぁ普通かなくらいの感じだった。

勘違いしないで欲しいが、僕は決して面食ではないし、自分レベルを客観的にわかっているつもりなので、それ相応の判断基準は設けている。

その子とはメールのやりとりから、電話へと進展。

趣味が合ったため、長い電話も苦にならないほど楽しい時間が過ごせた。

彼女も、楽しかったと言ってくれたし、次の日もおはようメールが向こうからきた。

なかなか出だしは順調だった。

そしてメールでのひょんな会話から、明日会おうという話になり、今日会ってきたわけだ。

都内某駅で待ち合わせをし、10分ほど遅れて彼女がやってきた。

この待ち合わせをしている瞬間が、緊張と期待と不安が入り交じった絶妙な感覚に陥る。

このドキドキ感が、出会い系サイトにハマったひとつの要因ともいえるのだが。

改札を抜けて向かってきた彼女は、写真からは想像できないほどスタイルが良く、眠そうな目に、大人っぽい服装、ダークで魅力的な印象を放つ美人だった。

該当する人には申し訳ないが、だいたいが写真の3割落ちくらいなので、いい意味で期待を裏切られ、一瞬戸惑った。

しかし問題もあった。

僕はやたらと綺麗な人を前にすると、変に気取ってしまう傾向があった。

それに「こんな綺麗な子が俺みたいな男を相手にするはずがない。住んでる世界が違うんだ。」などと、自虐的発想に陥る。

頭をフル回転させて平然を装いつつ、相手の様子を伺う。

しかし、動揺している様子もなければ、特に嫌がっているようでもない。

他愛もない会話をしながら喫茶店に入る。

まだ客が入っていない喫茶店でテーブルを挟む二人。

注文をし、趣味の話題、仕事の話、恋愛トーク、さまざまな話題を広げていき、話を盛りあげようとする。

この辺は、以前電話で長いこと話した甲斐もあって、そこそこ盛り上がった。

しかし、時折会話の途中に入る沈黙の間、平然を装いながら次の話題を探すのに必死だった。

だが時間が経つに連れ二人の会話のテンポにも慣れが生じてか、スムーズに楽しく話せていることに気がつく。

彼女笑顔も次第に増えていった。

そして次の店へと足を運び、様々な話を繰り返し、決して悪くはない空気がそこには流れていた。

割といい印象を与えられているのかもしれない。

それにしても彼女の魅力は僕にとっては凄まじく、普段はクールだが、時折見せる笑顔が最高にチャーミングだった。

僕はどんどんと、その魅力に吸い込まれていった。

そして夜も近づき、駅まで見送りさよならをした。

また会いたい、先を急ぐつもりはないが、ゆっくり時間をかけてでも仲良くなっていきたい。

そう思っていた。

しかし、

現実残酷なほどに厳しく、退廃感を感じずにはいれないほど僕を打ちのめした。

別れてしばらく経ってから、今日はありがとうという社交辞令にも似たメールを送った。

彼女からも社交辞令のような楽しかったよという内容の短文が返って来る。

ここまでは特に問題はない。

そのメールから数時間が過ぎ、僕が「お疲れ。今何してるの?」とメールを打つ。

が、その返事は未だに返っては来ていない。

今まで彼女からの返事がここまで遅れたことはなかった。

結局はそうなんだと。

話も盛り上がって、趣味も合ってたのに。

やっぱ容姿が好みじゃなかったらバッサリ切られてしまうんだ。

そんな悲しい気持ちに苛まれる。

やり場の無い悔しさがこみ上げる。

でも、しつこくするのも好きじゃないし、これ以上メールをする気もない。

ただ、ただ悔しいんだ。

これが現実なんだと。

僕は彼女と会っていた時の緊張から開放された脱力感と、現実を突きつけられた悲しみに疲れ果てている。

そんな午前2時。

ここまで読んでくれた人はありがとうございます。

おそらく「なんだよ、そのくそみてぇなオチは。」とお思いでしょうが、どこかに吐き出さないと自分の器から溢れでそうだったので、こんな日記にしてしまいました。

  • 出会い系サイト歴とかスペックは俺と同じようなものだが、やり方がずいぶん違うね。鉄は熱いうちに打てというように、初日に抱いておくべき。

  • え?そんな簡単に諦めるものなの?? その日はちょっと疲れたから早く寝ただけとか、そういうことじゃないのかなぁ。 帰ってから数時間ってことはある程度遅い時間でしょ? もう朝...

  • 特に進展も何もないが、こうなったら一部始終吐き出してやれ!ってことで。 前回の日記を書いた翌日の朝。 トラックバックに心優しい人からのコメントがあった。 「え?そんな簡...

    • ブクマのコメとかは「お話」の進展があるようにあるように煽るだけだから 俺は真面目にコメントするけど、 その気のない相手にしつこくすんのはやめとけよ

      • そうなんですよね。 ただ一つ、ひっかかっているのは、以前会う前に電話で「嫌なのにだらだら連絡取り合うのは嫌だから、嫌だったら嫌だとはっきり言うタイプ」だと言っていたこと...

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