2010-04-21

スーツを脱ぐとき

http://anond.hatelabo.jp/20100421121959

私はとある会社社長をしてる。東証一部に上場し、誰もが社名を聞けば「ああ、あの有名な」とため息を漏らすような会社だ。しかし、当社のみならずグループ全体の業績は芳しくなく連結の経常利益は△7.8百万円(前年度比)という有様だ。そこで私は打開策のひとつとして優秀なコンサルを雇うことにした。

そしてその日、彼は上等なつなぎのスーツを身にまとい颯爽と登場した。

GaY&Bコンサルティング阿部高和だ。あんたの会社の業績を上げるためだったらフェラだってする。よろしく頼む」

彼は挨拶もそこそこに私のデスクに腰掛けて、私の薄くなった頭髪に吐息を吹きかけるように語りかけてきた。

フェラ!?」

甘く、それでいて下品さを感じさせない上等な男物の香水と、彼の野獣のようなむせ返る体臭を絶妙にブレンドした、えもいえぬ芳香に包まれながら、私はあの記憶、まだ中学生だったころのあの甘く苦い記憶を思い出した。

あれは私が中学一年生のころ、ちょっと悪そうな先輩に体育館の裏に呼び出されたときの記憶だった。

「よくきたな道下、お前にいいこと教えてやるよ。さ、ズボン脱げ」

急な先輩の呼び出しにすっかり硬直していた私は、先輩の逞しい腕に抱かれるがままにズボンと純白のブリーフを脱がされてしまった。

かわいいパンツはいてるじゃねえか。今から俺がこの学校ルールを教えてやる」

言うか早いか先輩の唇が私の萎縮した陰茎を吸いはじめた。

私の若い陰茎は、私の意志に関係なく先輩の暖かい口の中で勃起をしはじめ、脈動し、そして果てた・・・。

「・・・さん、社長さんよ、おい、聞いてるのかい?」

気がつくと私はいつの間にか棒立ちの状態でズボンブリーフを下ろされていた。見下ろすとしゃがみこんだ阿部君の逞しいうなじがまぶしく輝いていた。私が彼のうなじに見とれていると、彼が顔を上げた。恥ずかしくも目があってしまった。

「いいかい社長さん。経営大切なのはちんぽが勃起するような圧倒的な勢いとパワーだ。あんたの会社には今それが致命的に足りない。そこで俺が今からあんたのちんぽをフェラしてやる。いいな?」

「ああ、頼む」

夢を見ているような喪失感の中、私は無意識に答えてしまった。しかし同時に後悔もした。私は数年前から糖尿病で立たないのだ。それ以来、かつて持っていた覇気を失い、会社の業績も右肩下がり。いまさら私のモノが立つわけが無いじゃないか。すまない、阿部君・・・。

しかし私のモノが阿部君の温かい口の中に滑り込むと、えもいえぬ快楽に襲われて、またしても気が遠くなってしまった。

薄れ行く意識の中で、私はかつて愛してくれたあの先輩の後姿を追っていた。

「せ、先輩・・・」

先輩、先輩・・・僕はどうしたらいいんでしょうか、今まで我慢して我慢して、身を粉にして会社を支えてきました。でももう限界です。先輩、僕はどうすれば・・・。すると先輩はおもむろに振り返り、脳天に響くようなはっきりとした声で、私に語りかけてくれた。

「男は度胸、何だってやってみるのさ」

そのとき、私は急に意識を取り戻した。気がつくと阿部君の逞しい腕に抱かれながら仰向けに倒れこんでいた。

「私は・・・いったい?うっ」

脊髄を電流が流れるような痺れを追いかけて股間を見ると、私のそれは立っていた。しかも白いものをにじませながら。

「その年でこれほど立派に立つとは、あんたやるじゃないか」

阿部君が口元をぬぐいながら声をかけてくれた。阿部君、ありがとう。何だか生きる活力がわいてきたよ。心の中でつぶやくと、私は颯爽と起き上がり、彼の手をとった。

阿部君、ありがとう。再建の道が見えてきたぞ。会社経営は度胸、何だってやってみるのさ!」

「その意気だ社長!うれしいこと言ってくれるじゃないの !」

数年後、何だってやってみるさの精神で多角化を推し進めすぎた私は、会社管理ポスト入りに追い込むほどに傾けてしまい、社長の座を追われた。阿部君もいつの間にかいなくなってしまった。噂ではクライアントに対して重大な粗相をしでかしたらしいが詳しいことはわからずじまいだ。私も阿部君も、ひょんなことで足を踏み外し、キャリアを汚してしまった。しかし後悔はしていない。もし、まだチャンスがあるなら、何度だって立ち直ってチャレンジしてみせる。

そうだよな阿部君、男は度胸、何だってやってみるのさ。

記事への反応 -
  • ぼくはコンサル営業として親切心から君たちへ真実をつたえる。 「コンサル営業にとって社長は受注をもらう相手以外なにものでもない。コンサルは受注のためだったらなんでもする。...

    • http://anond.hatelabo.jp/20100421121959 私はとある会社の社長をしてる。東証一部に上場し、誰もが社名を聞けば「ああ、あの有名な」とため息を漏らすような会社だ。しかし、当社のみならず...

    • そんな毟り取るようなことしか出来ないコン猿に価値あんの? 自分の無能を棚に上げて、コンサル全体を貶めてどうすんの?

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