2009-12-29

彼には好きな人が居て、その人は彼の前でよく泣く人だった

http://anond.hatelabo.jp/20091016211552

 「泣く人は弱い人なんだろうか?」という、どことなく思っていた疑問に元増田エントリーがヒントをくれた気がする。

 確かに、元増田が好きだった良く泣く女性は、一人で自分の気持ちを整理して世間と戦って行けるほど強い人間ではなかったのかもしれない。それは、元増田の前で涙を見せなくなり、足が遠のき、気づいたときには他に彼女を支える存在ができていたという顛末からも想像はつく。結局、彼女を支える誰かが必要であるという側面はありそうだ。

 では、彼女は弱いのだろうか?

 

 泣くことは、痛みに触れることに似ている。

 

 もちろん色々な涙(戦略として使ったり、人の気を引いたり)があるのだろうけど、元増田の文章を読む限り、彼女は泣くことによって痛みに触れていたんだろうと思う。自分の弱さ、不甲斐なさ、厭らしさ、浅ましさなど・・・目を背けたほうが楽なことをシッカリ自分の傍らにおいて、泣きながら口に出すという行為を通じてそれらを抱きしめていたんだろう。悪臭を放ち、おぞましい姿で、幾千も棘を持ち、触れると肌を破り激痛を与える。そんなモノが人の心の中にあって、それは、触れ続けることでしか消化できない。それに触れ続けるためには、聞き手という共に痛みを感じながら、一緒にさわってくれる存在が不可欠だったんだ。

 おそらくは、その行為によって、彼女は外の世界で凛とした自分を保つことができていたんだろうと思う。そういう意味においては、元増田彼女の強さを一緒に作っていたといっても過言じゃないだろう。

 弱さとはなんだろうか?

 今の時点で僕が思う弱さとは、痛みと向き合えないことではないだろうかと思う。そうして安全な場所だけを求めて自分のいる世界をどんどん狭めることだ。守らなきゃいけないものを大切にするためには痛みが伴う。失敗することはあるけれど、痛みと向き合えることは、例え涙が流れてしまったとしても、とても勇敢な行為だと信じたい。どんな本で読んだのかは忘れたけれど、「怖いものがあるのは弱いということではない。恐れがなければ勇敢になることはできないのだから」という言葉を思い出した。

 彼女の強さの中には、元増田と共に戦った時間が、今でもきっと残っているよ。

記事への反応 -
  • 僕には好きな人が居て、その人はとても弱い人だった。 彼女はとにかく頻繁に泣いた。 「変わりたい」といっては泣き、「自分が不甲斐ない」と言ってはまた泣いた。 僕は彼女の涙...

    • http://anond.hatelabo.jp/20091016211552  「泣く人は弱い人なんだろうか?」という、どことなく思っていた疑問に元増田のエントリーがヒントをくれた気がする。  確かに、元増田が好きだった...

    • 嫌いじゃない。こういう文章。

    • http://anond.hatelabo.jp/20091016211552 上手くいえないけど、ぐっとくる話。 心がじんわり熱を持つんだけど、頭は酔いが醒めるみたいに血が下がる なんかそんな気分になる。

    • その女がこれ読んだら気持ち悪すぎて吐くだろうな。 お前のことなんて今も昔もなんとも思ってねーよ。 じゃなかったら、あっさりちゃっかり結婚したりしないから。 お前、自分に都...

    • 口調や単語のチョイスがダサい。陳腐で読むに耐えん。

      • 元増田ですが、自分でも書いててそう思いました。 もしお暇なら添削というか、この文章はこうしたらいいんじゃない、みたいなことを教えて下さると嬉しいです。

        • この文章はこの文章でもうかなり完成されているので難しいのだけれど批評家気取りで思ったことを。 まずは特徴を挙げてみる。 ・改行を有効的に使っていること。 ・時制の観念が...

    • 増田はいつも女に自分の物語を押し付けるだけで、女の本当の人間性そのものに向き合ったことってないんだろうなぁ。

      • 増田はいつも女に自分の物語を押し付けるだけで、女の本当の人間性そのものに向き合ったことってないんだろうなぁ。 (http://anond.hatelabo.jp/20091016224701) いやー、さらりと書かれてい...

        • 元増田の文章の中で、「彼女」は非常に印象的に描写されている。 この文章の中の「彼女」は美しい。まるで文学作品の主人公が恋する女性のように。 でも「彼女」は本当はそんなに美...

    •  「泣く人は弱い人なんだろうか?」という、どことなく思っていた疑問に元増田のエントリーがヒントをくれた気がする。  確かに、元増田が好きだった良く泣く女性は、一人で自分...

    • なんだ。普通に良い文章じゃないか。 これくらい女性に幻想を抱いている男の方が伴侶を幸せに出来るよ。 うらやましい。

    • こんな文章を褒めてる奴がいるが、お前らセンチメンタリズムの質がベタなんだよ。同じ質(タイプでもありクオリティでもある)の自己陶酔を共有してるだけ。

      • 別に邪鬼眼でもなんでもいいけど、 文章というか人格を誉めてるだけだよ。 元増田が失敗したのは、奥手すぎた。

    • わけがわからないなwww 元増田の文章の中で、「彼女」は非常に印象的に描写されている。 だからどうした? じゃあたとえば、印象を残さないように描写すればいいとでも? こ...

    • きもい。 あんたは彼女が好きだったんじゃなくて、彼女をネタに妄想した物語が好きなだけ。

    • 似たような文章を書く人を知っています。 その人の書く文章に登場する女の子は、とてもキラキラして魅力的でした。 女の子は好きな人にしか弱みを見せないんですよ 彼女もこの人...

      • 女の子は好きな人にしか弱みを見せないんですよ そんなの人による。 自分に好意を持っている男をいいように利用するために涙を流す女だっている。 彼女もこの人のこと大好きだっ...

    • 結局2人は付き合っていたの? それが気になるんだけど。 彼女にしてみれば、「増田には弱いところしか見せられなかった」と思っているのかも。 いや、かつての自分がそうでさ。依...

    • 最後に彼女に会ったとき、その左手には指輪があった。僕には与えることの出来なかった薬指の眩い輝き。それはきっと、そういうことなのだろう。 「それはきっと、そういうことな...

    • http://anond.hatelabo.jp/20091016211552 http://anond.hatelabo.jp/20091108090803

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん