「女を説得なんかできない。女を説得できると思っている時点で、お前はまだ若い」
仰るとおりです先生。
「説得」っていうのはつまり「理屈で攻める」であって、理屈の通用しない相手に向かって「説得」をしようってのは無茶である。
昨日の日記に照らすと僕はおそらく「説得できるような女」を求めているのであって、それというのはじつに無茶な要求であろう。
この言葉を教えてくれた相手が、もう一つ興味深い話をしてくれた。
それは「新興宗教にはまってしまった友人」の話。
彼は実際にその宗教団体を訪れ、儀式を見聞きし、「これはまずいだろう」と思って、友人を「説得」しようと試みたらしい。「これは真っ当な宗教じゃない。いわゆる“怪しげな新興宗教”だ」と。
が、「そういうことじゃないんだよなぁ」とか「やっぱり神ってのはいると思うし」とか、よくわからない、的外れな、「理屈じゃないんだよ」という類のことを言って、聴く耳を持たなかったようだ。
「女を説得することはできない」という話から、宗教の話に流れたのは、もしかしたら必然があったのかもしれない。
「みんな自分の聖書を一冊ずつ持ってんの」とは、川本真琴さんの『早退』という曲の、サビに出てくるフレーズだ。二番では「みんな自分の神様そっと隠し持ってんの」になる。この曲は初期(1stのころ)の彼女の曲の中では最も“スゴイ”曲かもしれない。残念ながらアルバムには未収録で、1stシングル『愛の才能』のカップリングでしか聴くことはできないが。(DVD『早退』でライブは見られます。)
ここに出てくる「みんな」というのは「十代半ば~せいぜい二十代前半くらいまでの女の子」を指すのだと“思える”。それは川本真琴さんという若い女性が歌っているからそう感じるだけかもしれない。歌詞の一人称は「ぼく」だから。しかし「~てんの」などに見られる口調(文体)は明らかに女の子のそれで、いわゆる「ボクっ子」もしくは性的に転倒がある人の歌なんじゃないかとも思わされる。(そう考えるとまた深みが出てくる。)
まあこの歌における「みんな」が誰をさすのかは、解釈の幅として置いておくとして、「自分の聖書」「自分の神様」という表現はそれにしても衝撃的だ。僕の思うに、女の子ってのはたぶんみんな「自分の聖書や神様」を持ってんだろうなあ。だから「説得」がきかないんだ。
理屈じゃなくて、信仰のほうを大事にするからね。だから自分のついた嘘を本当だと思い込むことができるし、事実をねじ曲げて自分なりの真実を作り上げることだって簡単にできる。
男が「理屈」という武器を持って、彼女たちの「聖書」や「神様」に対抗することは、はっきり言って無謀だと思う。超存在の前に文明は無力である。もしかしたら「聖書」や「神様」は、男たちが作り上げた「理屈」というシステムに、女が対抗するための、最後の防衛手段なのかもしれない。
そうであるとしたら、僕たちはいつまでも「理屈」などというものを振りかざしているだけではいけないのだ。じゃあどうすればいいんだろう、ってのは、僕はまだ若いのでわからないみたいだ。
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すばらしい。 ついでに、「男女関係なく理屈で人を説得できる訳が無い」という人も「自分が考える正義」を理屈と勘違いしてそれを押し付けることしかしてこなかったから、そんな達...
宗教による洗脳については逆洗脳ってのがある。 マインドコントロールの恐怖 http://www.amazon.co.jp/dp/4765230716
http://anond.hatelabo.jp/20091221220608 むしろ理屈で人が動くと思っている方が不思議。
http://www.youtube.com/watch?v=Q3G2BQVrcOs 手を伸ばし、信頼に触れるんだ 君だけの神様 祈りを聞いてくれて 気にかけてくれる誰か 君だけの神様 祈りを聞いてくれて 一緒にいてくれる誰か 誰も...