振り込め詐欺の被害者には高齢者が多いから、高齢者に注意を呼びかける。
これはおかしいのか?
高齢者に注意を呼びかけるなんて、高齢者の振込の自由を制限する差別だとか、被害者に鞭打つ行為だとか、そういう反論は理屈としてはありうるのかね。あまり説得力があるとは思えない。
犯人・加害者は貧乏人だから、貧乏人は犯罪予備軍で、なにかしでかす前に檻に入れろなどという話も。
もちろん社会的制度的な対策は必要だし、金融機関の窓口での確認などの手当は行われている。
しかしそういう対策は一般的包括的になりがちでしかも機動性に欠ける部分が生じざるを得ない。
自分も個人としてじいさんばあさんから金を騙しとろうとは思わないし、そういう輩がいたら通報するなりやめろよというだろう。社会的制度的対策も必要。それに加えてやっぱり個々人が被害を避けようとする意識も必要だよね、ってだけの話じゃないのか。
個々人が防犯意識をもって具体的対策を考えることと、社会的制度的な対策を拡充することは両立することだろう。
おせっかいなババアが見当違いの自衛策を提案してきたら、それに対する反論は「その自衛策は見当違いですよ」というだけでいい。
また、振り込め詐欺多発の背後には、経済が停滞し若者が貧しく将来の希望が見えないといった、社会構造の問題があることも事実ではあるだろう。(景気と凶悪犯罪の発生件数には相関関係がある。日本が好景気に沸き立っていたバブルの頃の犯罪件数は驚くほど少ない)
しかし、これを犯罪に対する自衛の問題と直接に結びつけて語るのは飛躍がある。切り分けて考えるべき問題だろう。
一連のミニスカ論争は、双方合意出来る部分はいっぱいあるのに、切り分けて論じるべきことを一緒くたに論じて、戦争のための戦争をしてる感じ。
その話に例えると 電話に出るから振り込め詐欺の被害にあうんだ、高齢者は電話にでるな。とか 毎日お祈りを欠かさなければ被害にあわない。とか言ってる御馬鹿な自衛論者が叩かれ...