坂本教授の「Energy Flow」聞いてたら感傷に浸ってしまい、ふと不倫して消えた親父を思い出した。
あいつピアノが得意だったな。絵も上手かった。料理はプロ級。趣味はヨットだった。車の運転も上手い。ユーモアもあった。今思えば、モテないはず無かった。
芸術家肌だった親父は音大を出た後は自分のピアノで当面は食っていけた。
アトリエにも長い事通っていたので、少し生活が苦しくなれば描いた絵を道で売れば収入の足しになった。
料理の腕を買われて高級レストランのコックを務めた時もあった。
ただプロとしてやっていくには、ピアノも絵も料理も実力は中途半端なものだった。
つまり、アマチュアだった。
ピアニストとして食って行く人間なんて一握り。絵描きで食って行くのも同様。自分の店を持つのだって難しい。
それがオレが生まれた時の話。
その社長が病気で倒れると職を失い、今度は介護の資格を取って老人ホームに勤めた。
ただ手取りは50歳の男性が貰うものとしてはあまりにも少なかった。
過去の栄光も虚しいものかな。才能溢れる青年がそんな姿にまで成り果ててしまった。
家庭内の空気は最悪、親父は家に帰ってこなくなった。しまいには消えた。
今どうしてるのか知る由もないが、養育費が来ない以上死んだものとみなしてる。
母親の収入はまぁ底辺オブザ底辺だが、それでも祖父が残してくれた家と同居している祖母の潤沢な年金で何とか平凡な暮らしを送れている。
昔は親父の事を軽蔑してたが、今思うと哀れな一人の男としてオレには映ってならない。
で、どこが不倫して消えた親父の話なの?
その遺伝子を元増田も受け継いでいるのだから、似たようなことにならないようにご注意。
※10/20 00:27 不倫の内容に気になってる人がいるので前回の日記(http://anond.hatelabo.jp/20091019004448)の追記。と言っても当事者の詳しい事情は良く知らない。 親父は巧妙に不倫の事実を隠蔽し...