消されたようなのでメモ。
同性愛者に対する激しい人権侵害に関する記事をしばしば見かける。 同性愛者が嫌いなのは個人の自由だが、なぜ傷害や殺人に至るほどの憎悪が抱けるのか、全くわからない。 自分は異性愛者で、同性と付き合ったり、セックスしたりすることは考えられない。想像すると気持ち悪い。 だが同性愛者は気持ち悪いとは思わないし、別に嫌いでもない。率直にいえばどうでもいい。 どうでもいいので、同性婚を合法化することにも特に反対はしない。 自分にはどうでもいいことでも、世の中に人が幸せになれる可能性がひとつ増えることはいいことだと思う。 そんな感じが、現代日本人の一般的な同性愛に対する感覚だと思っていたのだが、 ネットを眺めていると、同性愛者に対してかなり否定的な感情を抱いている人も少なくないようである。 まあリアルで「同性愛者が嫌い」とは言いにくい。ネットでなら本音が言えるということだろう。 リアルでもひとりだけ、「同性婚を合法化」に苦い顔をする人と出会ったことがある。 いわく、「男女の境目があいまいになる気がする」ということだが、さすがに笑いそうになった。 同性婚が認められたくらいで男か女か混乱するなら、もともとあいまいだったものを無理やり男女にわけていただけではなかろうか。 そもそも「男女の境目」というのがよくわからないが。境目はひとりひとりにあるだろう。 男は男同士、女は女同士、アメーバみたいに引っ付いて存在してるわけでもあるまいに。 振り返りながら書いていると、ああ同性愛者を攻撃する人というのは、「私は男だ/女だ」という自信がないのかな、と思った。 自信というのは魅力とからしさとか経験とかそういうことではなく、安定した自負というか自認というか。 「私は女と結婚して子供を持ち大黒柱として働いて金を稼いでいるから男」 「私は男と結婚して子供を産み家事育児をして家庭を守っているから女」と、 社会規範みたいなものに支えられていなければ、自信が持てないのかもしれない。 与えられた性というのは自分で思っているより、いやがおうにも、結構ガチなものだと思うが。 家事をしていたら太ってもないのに胸が膨らんだ男とか、働いてたら男性器が生えてきた女とか、今のところ出会ったことはないし。 だから男か女かわからない人も、それがガチなのだと思う。男・女の「・」に丸をすればいい。それで生きていけない社会がおかしい。 なんにしてもマジョリティの自己の確立のためには、マイノリティを犠牲にしてもいいというわけではあるまい。 というかそれで自己を確立したことにはならんよな。