俺は、必死だった。とにかく童貞が捨てたかったんだ。
だから俺は、すれ違う女全てにこの台詞をぶつけてみたんだ。
「たのむ、やらせてくれ!」
その台詞を言った後の女たちはほぼ全て同じ反応だった。まるで化け物を見るかのようにみるみる顔をゆがめていく。
当然だ。ただ頼むだけでは駄目ってことはわかってる。だからもっと真剣に頼むことにしたんだ。
俺は、土下座と同時に「俺は土下座するほど、セックスしたいんだ!!君がほしい!」
よく覚えてないが、ありとあらゆる言葉で誰かもわからない女に対して情熱的であろう言葉を浴びせ続けた。どうだ、これでセックスできるだろう!?と思った矢先、その女は猛ダッシュで走り去っていった。
俺は、正々堂々アピールしているはず!相当男らしいことは間違いないのに何故だ!?場所が悪いのか?ここは住宅街の近くのバス停で時間は朝の8時半。
皆、足早に急いでいる。そうか仕事か・・。でも1人くらい暇な女ぐらいいるだろ。おっ、あそこに犬を連れて散歩している30代後半ぐらいの女がいる。あれはどうみても仕事ではあるまい。そして暇そうだ。
「次に行う土下座はどうするべきか?」と戦略を立てながら近づいていった。するとそのとき後ろから肩をたたかれた。
そこで、目が覚めた・・。そんな夢だった。