理系離れ対策は「サイ活(サイエンス活動)」から——。政府は近く、若者と研究の現場との橋渡し役となる「サイエンスコミュニケーター」を募集する。
これまで地域や大学単位でサイエンスカフェなど科学の普及に取り組んできた国内の大学・NPO、市町村などが互いに連携する「にっぽんサイエンス応援団+(プラス)」(仮称)を、国が新たに組織。そこでサイエンスコミュニケーターが情報を集約し、将来ある若者と研究室との「出会いの場」づくりをするという構想だ。
サイエンスコミュニケーターはNPO法人に雇用してもらう。「視野が広く、柔軟な人になってもらいたい。年齢や性別、既婚未婚は問わないが、博士号取得者に期待する。ただし予算には期待しないでほしい」と国の担当者。
国によると、国内の大学の理工系学生の割合(平成20年)は男子12%、女子7%。いずれも文系学生の割合を大きく下回っており、10年前と比べると男性は2ポイント、女性は1ポイント減っている。また、博士号取得者の就職率は63%(平成20年)で、博士の就職問題が深刻な問題になっている。大学院重点化政策尻ぬぐい課の担当者は「博士の就職の場をサイエンスコミュニケーションの場にも広げることで、これまで接触のなかった人どうしが出会え、博士の就職問題および理系離れ解消にもつながる」と安易に期待している。(多重杏奈)
Inspired by 「お見合いおばさん、ならぬコーディネーター 山形で募集http://www.asahi.com/national/update/0618/TKY200906180321.html」
*これはフィクションです。実在の人物、団体とは一切関係ありません。
*統計資料:平成20年度学校基本調査http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/001/08121201/index.htm、
BTJジャーナル2008年9月号http://biotech.nikkeibp.co.jp/btjjn/#btjj0809