2009-03-06

私が地元に戻らないワケ

私の地元田舎だ。小・中学校ともに1校ずつしかない田舎で、9年間同じメンバーで暮らしてきた。

同じ高校に通った奴もなく、実家郊外にあったので連絡は途絶えがちになった。大学では、地元を離れ一人暮らしを始めた。

そんななか、二十歳になり、地元での成人式を迎えた。中学卒業以来5年ぶりの再開。変わった奴、変わらない奴、近況を報告しあった。

式典も終わり、同窓会に参加した。思い出話を膨らませようと会場へと向かったがそこは違っていた。

そこには、成人式のような雰囲気はなく、普通飲み会と化していた。

同じ高校であれば2年ぶり、半数以上の地元に残った奴からすれば昨日ぶりだ。5年ぶり組との溝は大きかった。近況・思い出話をしたいなか、日常の話をされたらたまらない。溝を埋めようにも入っていけないのだ。会場の中心では地元・2年ぶり組が盛り上がり、隅で5年ぶり組が座っている。どうせ、明日からまた逢わないのだ、そんな気持ちが頭をよぎった。

地元組が2次会の参加者を募っているなか、私は家路についた。

もう地元には戻れない。あそこには私の居場所がない。戻れば、あの溝をイヤでも実感してしまう。遊んでもどこかぎこちない。誘われなくても疎外感。

離れていれば同級生が何をやっていても気にならない。ならばだれも知らないところで住んだほうがまだましだ。

もうあのころ関係には戻れない。地元を捨てるとまでは言わない。封印してしまいたい。これが私の地元に戻らないワケ。引越し時期になるといつも思いだす。

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