2009-01-02

家に帰ると、僕の部屋に僕がいた。

 昨日、僕が家に帰ると、僕の部屋に僕がいた。彼は僕のPCモニタを見つめながら、

僕のキーボードを使って何か文字を打っていた。

「ただいま」

と僕は言った。

「おかえり」

と彼は言った。

「君はいったいだれだい」

「僕は僕だよ。僕以外の何者でもない」

彼はそう言って、キーボードの隣にある缶コーヒーに口をつけた。

「それは僕のコーヒーだよ。冷蔵庫の中にあったやつだろう」

と僕は言った。

「ここは僕の部屋でもあるんだし、これは僕のコーヒーでもあるんだよ」

 やれやれ。僕は冷蔵庫から牛乳をとりだし、グラスにつがず紙パックのまま一口飲んだ。

「それは僕の牛乳だよ。僕がさっき買ってきたやつだ」

と彼は言った。

「ここは僕の部屋だし、これは僕の牛乳だ」

やれやれ

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