2008-12-17

報道にひとこと

鈴香被告控訴審、「死刑望みます」と豪憲君の母

開廷後間もなく証言台に立った真智子さんは、「(鈴香被告から)真実が語られることを望んで傍聴してきた」としたうえで、被告人質問で長女の彩香ちゃん=同(9)=や豪憲君の殺害について「どういう気持ちだったか思いだせない。(殺害時の行動も)思いだせないところがある」などと話した鈴香被告に対し「これまでの裁判は何だったのか」「私たち家族被告言葉は響いてこない」と批判。「被告に更生の機会が与えられる世の中なら絶望する」「豪憲を返してください。私たち家族被告死刑を望みます」などと述べた。

……最近この手の報道によく接するわけだが、どうも納得がいかない。

多分鈴香被告に限らず、この手の事件の犯人は、それ以前からの『理不尽な周囲からの圧迫に追いつめられて感情的になり攻撃性を高め』て、『自分の不満を解消するために誰かの死を求め』たわけだよね。まあ快楽殺人者とかは別にすればさ。

そうすると、攻守所を変えただけで、裁判被告を責める遺族も(感情的になること自体を責める積もりはさらさら無いけど)同じ事をしてることになるわけで、もにょる。こういうのを大々的に報道するというのは、正直どうかと思うわけですよ。たとえ親しい家族が殺されたのだとしても、感情的になって被告を罵る様なんて余り見たくないわけで。多分本人も、仮にビデオとかにとってあとから振り返ればそういう自分を見て傷つくんじゃないかと思うわけで。

もちろんマスコミは遺族に同情的に、その声を世間に届けようと思ってやってるのだと思うけど、冷静に見て逆にこういう報道で「ひく」人間がいるということも分かって欲しい。遺族に同情するしない、あるいは犯罪そのものに憤りを覚える、というのとは別の次元で、「ひく」。

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