去年の今頃、離婚話が出た。
思い出すとやはりきつい。
付き合う延長で結婚した俺たちは籍を入れても別居していたし、式を挙げてからも一緒に住むことはなかった。
俺は一生結婚なんてする気無かったけど、彼女が望んでいたのもあって、俺も喜んで話を進めた。
最初は、普通の家庭を築く事に憧れを抱いていた彼女の言動が、いつしか自由を願うようになる。
あるときまで一緒に住む家を「こんな家がいい」等と言っていた彼女だったが、
一緒に住む家を具体的に話さないか?と切り出すと、途端に口ごもるようになった。
式が終わった頃だったか。
普通の夫婦のようになりたくない、今の状態でずっと居たいと言い出した。
「最初からその約束だった」と。
俺は特に家を持つことに拘りも希望も無かったし
君が望むならそれでいい、と答えた。
俺が望んだのは、共に生きていける伴侶という存在だ。
愚痴ったり愚痴られたりといった事もあった。その中で俺は愛を育んでいるつもりだったが
彼女は俺のマイナス部分だけをクローズアップして、ついには憎むようになっていたらしい。
なぜそうなったのか、今はなんとなくわかる。
俺が出張で遠くに離れていて、彼女が仕事面や他の事で不安になると朝4時くらいに電話が鳴る事がある。
それを彼女は憶えてない。
つまり俺が彼女を精神的に支えていると思っていた部分は、彼女の中では無かった事になっている事が多いんだろう。
特に喧嘩をした訳でもないのに、それは突然始まった。
時に無視したり、わざときつい事を言ったり。
そうかと思えば普通だったり。
不規則な言動に俺は翻弄された。
疑心暗鬼に陥った。
何か気に要らない事があるのか訊いても要領を得ない。
「別に」
「そんな風には思ってない」
「どうしてそういう風に取るの?」
「先走りしすぎ」
そう言う割に、俺に対する接し方は変わらない。
理由は嫌いになって欲しかったから、らしい。
彼女にとって俺が必要なときは自分で実行が困難な場面のとき。
買い物の荷物持ちや送迎。わからない事をさっと引ける辞書としての存在。
不必要なときというのはそれ以外の全て。
自分が望むとき以外は関わるなという事。
俺は心の中で泣いた。
http://anond.hatelabo.jp/20080825120319 自分の近い未来を見るようでちょっとこわくなった。 なんつうか……元気出せ。