まぁ、今更だけど、盛大にネタバレを含む「オナニーマスター黒沢」の感想。
なんで須川エンドなんだ!
北原じゃないの?という疑問に対する自己回答。
「オナニーマスター黒沢」は結局、オナニーやめてセックスしようぜ!
っていう物語なんだと思う。
北原は黒沢の「同類」だからダメなのだ。
女子トイレの狭い個室だけが自分を解放できる場所だった黒沢は、
自分の中の妄想の世界だけの神であり、他人と関わることを徹底的に疎んじてきた。
誰かに助けを求めることもできない、他者を避けてきた少女だった。
彼女の我慢が限界に達した時ですら、爆発の対象(彫刻刀で傷つけた人物)は自分自身だった。
自室に閉じこもる北原と、女子トイレの個室に籠っていた黒沢は鏡のような存在だ。
他人に対して一歩を踏み出さないという点で北原と黒沢は同じだったのだ。
「事件」がきっかけで、他者に向かい合う勇気を出し、
変わり始めた黒沢にとって最も他者的な人物が、
そんなのもあったな。 タダは見方つけると強いな。